.blog ドメインが取得できる国内レジストラ

Automattic(正式にはその子会社)が保有している gTDL の .blog は日本のドメイン登録業者を通して取得できるんですか?という質問を頂いたので調べてみました。2017年1月現在、2サイト3サイトが見つかりました。

MuuMuu Domain(ムームードメイン)

ムームードメインさんの場合のお値段は年間2,980円(税抜。税込だと3,218円)。WHOIS 情報の非公開オプションも無料で含まれています。

muumuu

Gonbei Domain(ゴンベエドメイン)

ゴンベエドメインさんは年間3,240円(税込)。1月20日までの限定キャンペーンですが1年目は2,754円だそうです。

WHOIS 情報の非公開オプション(WHOIS ガード)は追加料金が1,080円かかります。

gonbei-domain

Onamae.com (お名前.com)

【追記】一応「新ドメイン」のページに .blog が書かれているのですが、トップページから普通に検索した際に登録できないような気がしました。でも1月18日までは年間2,780円(税抜。税込だと3,002円)、それ以降はムームードメインと同じ料金とあるので、おそらく現在も登録はできる模様です。

注: お名前.com では100% GPL ではないテーマをレンタルサーバーでパッケージプランとして提供しているため、WordPress コミュニティの一員としておすすめはいたしません。

get.blog/WordPress.com の場合

ちなみに比較対象として書いておくと、get.blog で取得した場合は日本円建てだと3,300円。WordPress.com の有料アップグレードの一部として取得した場合は1ヶ月当たり360円、983円、2,983円という3種類のプランのいずれかになります。

wordpresscom-plans

ドメイン登録業者の選び方

WordPress.com 上にサイトを作る場合、手軽さではもちろん Automattic 関連サービスを経由するのがお勧めです。ホスティング費用も含まれているので、もし機能的に十分であるならトータルではお得になります。逆にインストール型 WordPress や他のブログサービスで .blog ドメインを使う予定の方で、すでにムームーやゴンベエドメインのアカウントがあるなら、そちらを使ったほうがドメイン管理をまとめられて良さそうです。

.blog ドメインが気になっているけど国内の登録業者の方がいいな、という方は参考にしてみてください。すべての .blog 取扱業者はこちらでご覧いただけます

Calypso: WordPress.com の新しい方向性

(タイトルはあくまで「WordPress.com」についてですので、お間違いのないよう。何のこと?と思った方は、こちらの記事も合わせてどうぞ→ WordPress / Automattic / WordPress.com の違いとは。

米国時間11月23日、WordPress.com の新しいダッシュボードがオープンソース化されると同時に Mac 用の WordPress.com デスクトップアプリが公開されました。両者ともに Jetpack プラグイン連携でインストール型 WordPress サイトでも利用でき、今この記事もそのデスクトップアプリで書いているところです。

wpcom-mac-app

Calypso が意味すること

ここでは、インストール型 WordPress ユーザーや開発者にとって今回のリリースが何を意味するかについて少し書いてみたいと思います。

WordPress 開発者

多分このブログを読んでくださっている方は主にここが気になるのかなと思いますが、WordPress を使ってカスタマイズ、テーマ・プラグイン作成、もしくはホスティング環境などを提供している場合の影響です。Calypso プロジェクトの公開ページから引用・翻訳してみます。

新しい WordPress.com のコードベース(コードネーム “Calypso”)は、WordPress.com を MySQL と PHP から分離します。Calypso は100% JavaScript で書かれており、WordPress.com と REST API のみを使ってやりとりしています。[…]

Calypso はサーバー上の Node.js の薄いレイヤーを使い、Web ページをまず構築します。また、多くのロジックは、クライアント内でシングルページアプリケーション(SPA)として動作しています。この SPA は多くの外部オープンソース JavaScript モジュールを活用しつつ社内で作ったものです。Calypso は開発初期から Facebook の React ビューライブラリを導入し、他の React コミュニティ内のオープンソースプロジェクトに多大な影響を受けています。

現在のところは、バージョン 4.4 以降から徐々にコアにマージされていく予定の WP REST API ではなく、独自の WordPress.com REST API が使われています。将来、Calypso がすべての WordPress と共に動くアプリになれるよう、来年以降の WP REST API プロジェクト進行状況によって変化をとげていく予定とのことです。

さらに、このような記述も。

これは、どんな WordPress.com のサイトまたは Jetpack 連携サイトでも動作する実装例のひとつでしかありません。私たちのゴールは、WordPress との今までとは違うインタラクション方法を紹介し、より多くの人にワクワクしてもらうことなのです。

上記の通り、Calypso は Automattic という会社が WordPress.com とデスクトップアプリのために作った実装例です。「WordPress コアが JavaScript で書き直される!?」という誤解をしている人もいなくはないようですが、そのような事実や計画はありません。

マットは Venture Beat のインタビューに対し、「WordPress のサーバーサイドとクライアントサイドの技術は分離されていくのかもしれない。でももちろんそれはコミュニティが決めることで、これからどうなるかは様子見だね」といったようなことを話しています。

開発者向けのよくある質問は、Calypso プロジェクトページの “Common questions” セクションで回答されています。

WordPress.com ユーザー

昨日 WordPress.com 日本語版ブログでの告知記事を公開しましたが、レンタルブログサービスのユーザーサイドから知るべきことはこちらにまとまっています。

新しい WordPress.com と Mac デスクトップアプリ

インストール型 WordPress 一般ユーザー(投稿者・編集者など)

Jetpack プラグイン連携済みのサイトでは、プラグインの自動更新設定や投稿などに今すぐこの Mac アプリを使うことができます。また、ブラウザでも WordPress.com のダッシュボード UI から投稿、一部のサイト設定、プラグインの自動更新などの機能を利用できます。

逆に Jetpack を使っていない、使う予定がない方にとってはこのアプリ(そして Automattic が今後公開予定の Windows/Linux アプリ)は今のところ意味を持ちません。

コミュニティの動きによっては、Calypso のような仕組みを採用した別のデスクトップ、モバイルなどのデバイス向けアプリなどが出てくることも考えられます。

ニュースへの反応

WordPress コミュニティからはいくらかの驚きとこれからの展開についての期待、そしてオープンソース、JavaScript コミュニティからは歓迎の声が。さまざまな反響は、マットの記事にまとめられています。

Facebook Open Source:

React のコア開発者:

WordPress.com のこれから

Calypso が公開されたのは、WordPress.com サービスが2005年に公開されてからちょうど10年後のタイミング。これから先、WordPress.com や Automattic がどのように変化していくのかは誰にも分かりません。ただ、この10年間を振り返ってみると、このサービスや会社が生き残るにはオープンソース文化と良い意味での自己破壊(self-disruption)精神を大事にすることや、チャンレンジを続けていくことが不可欠であるといえる気がします。

これからの10年のスタートとなる Calypso は、恐らくインストール型 WordPress のコミュニティにもいい刺激を与えるのではないでしょうか。

Calypso の誕生ストーリーをもっと詳しく知りたい方は、The Story Behind the New WordPress.com をどうぞ。

WordPress.org / WordPress.com / Automattic ロゴ

WordPress / Automattic / WordPress.com の違いとは。

ここ最近、WordPress / WordPress.com、それから Automattic / WordPress.org コミュニティ、というそれぞれについて事実と異なる認識がよく存在するのを意識する出来事が何度かあったので、その誤解を解ければと思い改めて記事にしてみます。

WordPress.org / WordPress.com / Automattic ロゴ

基本的な違い

WordPress」とは、「オープンソース・ソフトウェア WordPress」のことを呼ぶ際に使われます。これは、WordPress.org から誰でも無料でダウンロードしてインストールできるソフトウェアのパッケージです。開発しているのはボランティアとして参加している貢献者のコミュニティです。

私が勤めている会社 Automattic のプロダクトは、「WordPress.com」です。これは、いわゆる SaaS 型「レンタルブログサービス」。一企業がオープンソースソフトウェアをベースに開発・提供する、Web サービスとしてのブログ・サイト作成プラットフォームです。無料プランと有料アップグレードプランが存在します。

よくある誤解の例と正しい事実

  • 「WordPress 開発元の Automattic」
  • 「WordPress.com 開発・運営元の Automattic」
  • 「WordPress は Automattic のプロダクト」
  • 「WordPress というプロダクトの著作権は貢献者全員のものであり、商標を保有しているのは WordPress Foundation である」

WordPress をダウンロードするとパッケージに含まれる license.txt には、”Copyright 2015 by the contributors” と書かれています。

  • マット・マレンウェッグは WordPress というスタートアップ企業を始めた人」
  • 「マット・マレンウェッグは WordPress という OSS プロジェクトと Automattic という企業を始めた人」

「WordPress」という会社はなく、「WordPress で働いている」人もいません。ただし、それぞれが所属する会社の業務の一部として(開発を含む)WordPress コミュニティへの貢献をしている人たちは Automattic 社員も含めてたくさんいます。

WordPress オープンソース開発のポータル、make.wordpress.org。

WordPress オープンソース開発のポータル、make.wordpress.org

企業である Automattic の本社はサンフランシスコにあり、社員が通うオフィスではなく「ラウンジ」というイベントスペース的建物が存在します。

Automattic ラウンジ外観

サンフランシスコの Automattic ラウンジ

ロゴの違い

WordPress と WordPress.com のロゴには違いがあります。

WordPress.org ロゴ

オープンソース版では丸に囲まれた「W」の外側にさらに細い縁取りをしたマークがおなじみです。ロゴタイプには、Mrs. Eaves というセリフフォントが使われています。

WordPress.com ロゴ

一方、WordPress.com では外側に追加の縁取りがないマークを使っています。以前はロゴタイプのフォントもオープンソース版と同じだったのですが、2013年に Open Sans が採用されました。

配色の違い

WordPress.org 配色ガイド

オープンソース版 WordPress では、ソフトウェアの管理画面や公式サイトの基本色は濃いめのブルーやオレンジ、グレーとなっています。

WodPress.com カラーパレット

一方 WordPress.com のメインカラーもブルーですが、少し彩度が高くモダンな感じの印象。オレンジ、グレー、その他の差し色も用意されていて、新ダッシュボードで使われています。

それぞれのロゴ・配色などのスタイルガイドは以下で公開されています。用途に応じて、正しく使っていただければと思います。

WordPress.org » Logos and Graphics

WordPress.com Design Handbook

混乱のもととなる原因と、解決方法

そもそも、誤解されてしまうのも仕方ないとは個人的には思ってます。なんといっても、WordPress / WordPress.com という呼び方がややこしい!自己紹介するときなど、所属会社とコミュニティの違いなどを説明しつつ「ややこしくてすいません…」と正直思っています?

また、WordPress も WordPress.com も、そして Automattic も WordPress Foundation も創始者はすべて同じ人。あえて非営利・営利団体としての活動を分けるためにそれぞれを作ったという背景がありますが、これもきっと混乱を招く理由のひとつとなってしまっているのでしょう。

WordPress.com の名称を変えるという案も話し合われたことはあったようですが、ブログのドメインの一部になっていることもあり実現には至りませんでした。今後も、根気よく誤解を解いていくのが残された道なのかなとは思います。分からないことがあればいつでも聞いてください!

関連リンク