Poedit の翻訳メモリを別のパソコンに移行する方法(Mac)

PO ファイル編集用のデスクトップアプリ、Poedit は現在のところ翻訳メモリ(Translation Memory = TM)をローカルに保存しています。新しいマシンに切り替える際に安全に移行する方法がオンライン上に見つからなかったので、作者の Václav さんに確認してみました。

Poedit の翻訳メモリ設定画面

方法は以下のとおりです。

  1. Poedit を新しいパソコンにインストールする。
  2. 両方のパソコンで、不可視ファイルを表示するように設定を変更(ターミナルを使うか、Finder で Macintosh HD を選択して ↑ Shift + ⌘ command + .)※ 。
  3. 両方のパソコンで Poedit を終了し、旧パソコンの以下のディレクトリを新パソコンからアクセスできる場所にコピーする(Dropbox など):
    /Users/xxx/Library/Application/Support/Poedit/TranslationMemory
  4. コピーしたディレクトリで新パソコンの同じ位置にあるディレクトリを上書きする。

write.lockと segments.gen というファイルを上書きするかどうか聞かれるかもしれませんが、私の場合上書きしてしまっても問題ありませんでした。

※ 不可視ファイルの取扱に慣れていない方は、誤操作で必要なファイルを消したりしないよう不可視に戻したほうがいいかと思います。

作者さんによると、異なる OS 間でもこのコピーの方法は有効とのこと。ただし、複数のパソコンがアクセスする共有の場所に翻訳メモリを置くことはできないそうですのでご注意を。

ちなみに現在の Poedit Pro 版では「オンライン共同翻訳メモリ」という機能があって、別環境での翻訳メモリ共有はこれでかなりカバーされている部分もあります。将来のバージョンではもっと手軽に翻訳メモリをエクスポート、インポートする機能も実装されるかもしれないそうですが、それまでの間にこの情報がお役に立てば幸いです。

英語版: Migrating Poedit Translation Memory to a Different Computer (Mac) 

WordCamp Kyoto 2017 に参加しました

6月24日、25日と京都大学で開催された WordCamp Kyoto 2017 に参加してきました。

今年は土曜日がセッションデイ、日曜日がコントリビューターデイ。その前後も、関西はもちろん各地の WordPress コミュニティから集まった多くの人と会ってたくさん話をすることができ、収穫の多い数日間を過ごすことができました。スタッフの皆さん、このような機会を作っていただき本当にありがとうございました。そしてお疲れ様でした!

今回のイベントではスピーカーとスポンサー、そして少しだけですがコントリビューターデイの世話役という役割でした。セッションについては別途書いたので、別の面から。

WordCamp Kyoto 2017 の和傘

WordCamp Kyoto 2017 の和傘。特製グッズがとてもセンス良かったです。

スポンサーブース

去年の WordCamp Kansai にも手伝いに来てくれた東京在住の Klymentiy(クリム)、そしてペンシルバニア州在住で日本の WordCamp は初参加となる Geroge Stephanis と3人で Jetpack/WooCommerce ブースを担当しました。

スポンサーエリアは一番大きなセッション会場である講堂の出入り口にも近く、適度な人の流れでよかったです。最近恒例となりつつあるブースツアーも盛況でした。

Android アプリ開発者である Klymentiy へアプリのフィードバックをしてくださる方や、George や私のセッションの後に内容について質問をしに来てくれる方もいて、ブースでお話できてよかったです。

他のスポンサーブースにも立ち寄ったのですが、知っていると思っているサービスでも新しい機能が追加されていたり、状況が変わっていたりと情報収集にとても良い場でした。ちょっとご挨拶をして眺めるだけのつもりでしたが、本気で勉強になりました!自分たちもスポンサーをしているからというわけじゃないのですが、セッションの合間に暇があれば(それがなかなか難しいこともあるとは思いますが…)ブースを巡って気になっていることをひとつふたつ質問をしてみるのもおすすめです。

セッション

見たいセッションはたくさんあったのですが、基本的にブース担当だったのでひとつだけ選んで見に行きました。現在の自分の業務に一番関係のある内容である、エラリー・ジャン・クリストフさんの「PO 形式の翻訳プロセス」というものです。

オープンソース翻訳メモリツールである OmegaT についての解説だったのですが、整合性チェックもできるし使いこなせれば便利そう…と思いつつ、イベント後、またこのソフトを一度開いてみたもののまだ慣れられず。引き続きトライしてみたいと思います。

コントリビューターデイ

国内では WordCamp Kansai 2014 から始まったコントリビューターデイ。今回はその時の WordCamp 実行委員長であった額賀さんが指揮をとった2日目のイベントとなりました。

事前にオンラインで議題として上がっていた翻訳者向けドキュメントの整備を話し合いながら進めていったり、ドキュメンテーション・翻訳ボランティアのテーブルに参加した方のヘルプなどをしたり。

私自身としては、日本語スタイルガイドページの刷新、WordPress コア・プラグイン・テーマの翻訳手順ページの作成などがこの日のうちにできてよかったです。そして立花さんが「WordPress の翻訳」ページを書き換えてくださって、翻訳に協力してくださる方向けの情報整理がだいぶ形になってきた感じです。

第1回 WordCamp Kyoto のこととか

ちなみに、8年前に行われた WordCamp Kyoto 2009 のイベントについてはこういう感想ブログを書いていました(なんと、写真を一枚も含んでいないですが!)。

WordCamp Kyoto 2009、終了しました!

WordPress と WordCamp って共通する事がたくさんあります。貢献を強制する事なく、本人たちも楽しんでくれる形でいろんな人からの協力を得られる仕組みにしていくことで好循環が生まれてくるのであって、関わってくれている人にストレスがたまる形で開発や運営をしていては、どんなにすばらしい人材やたくさんの資金があってもいつかはそれが枯れてしまうと思うのです。

短期的なゴールをとにかく達成すればいいというならそれでもかまいませんが、私は WordPress がゆっくりでも順調にずっと育っていってほしいと思っています。

だいぶ時間が経ちましたが、振り返ってみると今ではあの頃では考えられなかったくらいのたくさんの人たちが「WordPress というプロジェクトやコミュニティを大事に育てていく」という思いを共有し、そのために行動を起こしています。それによる WordPress の成長はもちろん驚くべきものになっていますし、今回のコントリビューターデイのようなことが定期的に実現されるようになるとは、8年前には想像もしていませんでした。

今後も、ひとつのイベント、ひとつのリリース、そして日々携わっているちょっとした貢献のそれぞれを大事にしながら、WordPress を応援していくことがまた将来につながっていくはずです。「スプリントではなく、マラソン」ということをマットは Automattic のモットーのひとつとしてよく口にしていますが、本当にそうだなあと実感できた久々の京都での WordCamp でした。

以下の記事も合わせてどうぞ。文章は英語ですが、写真メインです。

WordCamp Kyoto 2017 Photos

セッション動画は、さっそく WordPress.tv で見られるようになっています(仕事早い!)。

WordCamp Kyoto 2017 講演「開発者・ブロガー・Web 担さん の悩みを解決! 〜WordPress.com の活かし方〜」

昨日の WordCamp Kyoto 2017 で「開発者・ブロガー・Web 担さん の悩みを解決! 〜WordPress.com の活かし方〜」というセッションを行い、WordPress.com の最近の変化や、ユーザー属性ごとの活用方法をご紹介しました。

単なる自社サービスの宣伝だけにならないよう、WordPress.com を使わない場合のホスティングサービスの選び方提案なども少しですが含めてみました。スライドはこちらです。

WordPress.com はユーザーの方々からのフィードバックを元に今回ご紹介したような機能を取り入れるようになってきました。イベントでのスポンサーブースにも、WordPress に特化した機能を持つホスティングサービスの提供企業がいくつもありました。

「よくある悩み」を抱えるユーザーが増えるほど、それを解決する製品も開発されていくようになるというのは良いサイクルだと思います。運営やメンテナンスについてスライドで挙げたような壁に当たっているという方は、最新の情報を収集することで改善につながるのではないかなと思います。

言及したリンクなど

セッションの様子のツイートをはるな @haruna1221 さんからお借りしました。

追記: このセッションの動画は WordPress.tv でご覧いただけます。