カテゴリー: 9月 2004

“Garden State”を観た。

Garden State Soundtrack感情が高ぶっているときに映画の感想を書くのは難しいですねぇ。Garden State、とてもよかった。

あらすじはというと、精神安定剤の常用者でありロサンゼルスで役者を目指すアンドリュー・ラージマン(ザック・ブラフ)が母の死によって故郷に帰り、そこで出会ったサム(ナタリー・ポートマン)と出会うことによって人生の意味に気づく…というかんじ。おおまかな意味ではとくにものすごく特異な話ではないし、むしろこれだけ聞くと良くあるロマンスものみたいに思えるかもしれませんが、これがなかなかよくできていて。不自然じゃない程度に「人間のおかしさ(変、という意味の)」をうまく表現していたり、「わかる!」と心から思える場面がたくさん。

思わず笑えるところもたくさんあって、映画館でかなりげらげら笑ってしまった(実は、私たち以外に10人もいなかったんですが…)。ただばかばかしいだけの笑いというんじゃなくて、なんとなく胸にこみ上げてくるものがある、じーんとする笑い。一方、ロマンチックなところもかなりツボにはまって、トレーラーをみてるとまたじーーーんとしてしまいます。

多分、自分の人生のこのポイントでこの映画を見たことにきっと意味があったんだろう、と思ってます。主人公と私は同じ年。自分も彼とは違う意味で人生に迷っている部分もあるし、共感できることもたくさんあるし、だからこそおもしろいと思ったのは絶対にある。現実は映画のように行かないものだけど、それでも気づかせてくれることがたくさんあった。生きることは感じること。感情をシャットアウトして前に進むこともできるけど…痛みも混乱も抱えながら生きていくことで得るものがある。

泣けて、笑えて、ほんとうに好きな映画でした。サウンドトラックもものすごーーーーくいいです!

ちなみにザック・ブラフはNBCの「Scrubs」というドラマに出てブレイクした役者さん。この映画では脚本と監督もしてます。ドラマ、たまに見るんですが、彼は厭味がなくとぼけた風味があってかわいらしい。映画よりもコメディ色が強いですが、同じく「ただばかばかしいだけじゃない人間味ある笑い」を感じさせてくれるようなドラマです。

気になった予告編たち。

  • The Life Aquatic with Steve Zissou Bill Murrayが海洋学者に扮し、「かたき取り」のためにサメを探しにいく。ウェス・アンダーソン監督。
  • Sideways 「アメリカン・スプレンダー」のポール・ジアマッティ主演。中学の先生である主人公が、いまいち成功していない物書きの友達と自分探し的旅に出る。
  • I Heart Huckabees かなり、「え?」って感じなんですが(予告編からあらすじを説明できない…)、なんか気になったのでメモ。

ホストマザーとの電話。

今日の夕方、ひさしぶりに高校のときのホストマザーと電話で話した。
いつもついつい連絡が途切れがちになってしまうけど、今回は結婚25周年記念パーティの写真を送ってきてくれたりして、なつかしい顔を目で見たら、今こそ話さなくちゃ!と強く思って。

ホストファミリーの話、知り合いの話、学校の話、住んでた町の話…
結婚した友達、亡くなったホストマザーの母とホストファザーの父、成長した親戚の子供たち、引っ越した知り合い。
色々かわっていく。

だけど、彼らが私を家において過ごさせてくれた時間と、私の「両親」として今も見守ってくれていることは変わっていないし、これからも変わらないだろう。

もし私が彼らの家にお世話になっていなかったらどうなっていたんだろう。
ここにこうしていることもなかったのかもな。

いろんな人に出会って、成長させてもらって、ここにいる自分、というのを改めて思った。
月並みだけど、ほんとうに…。

どうかしている。

最近注意散漫というかなんというか…。
今日もまた大ボケ。

車の鍵を中に入れたまま閉める。

…ってのを久しぶりにやっちゃいました。昔運転し始めたころ、あまりにも何度も繰り返すので、お財布にスペアキーを入れていた過去もありますが…。久々に。それも、家の鍵も一緒についているセットを丸ごと!

私にしては珍しく午前中から出かけていたので、夫の帰りを待つにしても4、5時間は締め出されていないといけないという状況になってしまい、しょうがないのでSOSコールをしました。近所のファストフードで凍えながら(冷房効きすぎだ)待つこと40分程。まったく、一瞬のうっかりで午後の予定が狂いまくってしまいました。

「次は僕が締め出されて迎えに来てもらおうかね~」とか笑いながら言ってたけど、たぶん次もやるのは私のような気がします……。というか、スペアキー作るべきだな…。

あー。どうかしている。
しっかりしてくれ!自分。

REAL SIMPLE magazineちなみに待っているあいだの暇つぶしにREAL SIMPLEっていう雑誌を買ってを読んでたんですが。パンケーキ特集&冷凍ほうれんそうのレシピ特集がいいかんじで、ちょっとうれしかったです。

で、雑誌の公式サイトにもその特集があるんですが、読み進めようとすると「雑誌の目次にある今月のパスコードを入力してください」とくるんですね。年間購読者は毎月いちいちコードを調べなくてもいいよ!という広告も出てきたり、web上にしかないエクストラ情報が一覧になっていたり。当然といえば当然だけど、雑誌のサイトとしてすごくうまく考えられてるなーと思いました。

あと、このサイトで感心したのがメディア関係者のためのページ。読者層のデータ、将来の月別特集テーマ、広告サイズから紙の重さまで、広告を出したい人たちガ知りたい情報がたくさんあって相当便利そうです。もちろん、雑誌社側の問い合わせ対応の手間を省くことにもなるだろうし。

というわけで、備えあれば憂い無しです(むりやりなまとめ)。ね!

「号泣する準備はできていた」を絶賛してみる。

号泣する準備はできていた私は“みさかいない”くらいに江國香織さんのファンなので、多分かなり偏った意見しかもてないし、そうでない方には参考にならないブックレビューかもしれませんが、とにかくこの感動をお伝えしたいと思い、エントリーにしてみました。

号泣する準備はできていた」は、2003年11月刊の短編集ですが、先日里帰りした際にやっと手に入れることができました。帰ってから1ヶ月近くたっているし、私はけっこう読むスピードが速いほうなのですが、読むのがもったいない!と思うくらい彼女の本が好きなので、大事にゆっくり読んでいたら今日までかかってしまったという次第です。

個人的には後ろ帯に書かれた「詩のように美しく、光を帯びた文章が描く、繊細な12の短編。」というコピーがあんまり好きじゃないのですが…(まあこういうのは本当に個人の嗜好に関わることなので、文句をつけているわけではありません)。確かに表面的な文章の美しさもあるんだけど、それによって表現されているとてもリアルで痛くてせつない内容のほうが心を打つ気がします。うーん、まあ、「その先」は美しいかもしれない。

やや意味不明でごめんなさい。

一番好きだったのは「熱帯夜」。ストーリーにそのまま自分を重ねることはできなくてもまったく問題なく物語の中に入っていけてしまうし、ひとつひとつの言葉が恋愛というシチュエーションを越えて、共感として心に響いてくる気がします。途中ももちろん最高なんですが、特に最後の2ページにぐっときてしまいました。そんなことをするときっと作者の意図に反してしまうと思うけど、この2ページだけでも読んで欲しい!と思うくらいお勧め(ちなみに、66ページと67ページです)。

それから表題作の「号泣する準備はできていた」も、かなり好きです。「熱帯夜」も、他の話もそうですが、何度読んでもそのたびに違う味わい方をできるというのがすばらしいと思います。そして、この作品には特にそれを感じましたねぇ。収録されているのは20ページ前後の話ばかりで、筋は一回読めば頭に入ってしまうというのに…。そしてその20ページあまりでこんなに自分を感動させてくれる文章を書いてしまう彼女は偉大だ!と思ってしまいます。

私はどう転んでも江國さんより上手な表現で彼女の小説を説明することも、今感じていることをうまくあらわすこともできないと思うので、「興味があったら読んでください」としか言えないのですが…。うーん、こうして「いいよ!」と期待させてしまって読んでもらうのも良くないのかもしれない、と思うくらい慎重にお勧めしたい気分ですねぇ。やっぱり、期待してしまうと、思ったとおりのものでなかったときにがっくりしてしまうので、できれば先入観なく読んでもらいたいです。直木賞受賞作とか、そういうのもきっかけとして以外には読書の楽しみ自体にあまり関係はないのです。

「彼女の文章はさらりしている」、とか、「物語が遠くにあるものを見つめている感じ」と評価される人も多いことに気づいたのですが、これはホントに好みの問題なんでしょうかねぇ。私はその距離感がなんともたまらずいいなぁと思います。

彼女はきっと、人生や恋愛がよく分からないものだと言うことも含めて、人生や恋愛と言うものをよく分かっている気がします。そして、それを表現する方法も…。文章の「上手さ」と「狙わないこと」のバランスも、最低限の言葉でいろんなことを的確に描写することができるところも、とにかく大好きです。