WordCamp Tokyo 2018 コントリビューターデイ

WordCamp Tokyo 2018 コントリビューターデイ: 貢献の輪を広げること

イベント後やっと一段落ついたので振り返りブログです。まずは9/14(金)の、コントリビューターデイから。平日にもかかわらず、約200名が参加とのことで大盛況でした。

今年のコントリビューターデイ

今年は翻訳チームのテーブルで色々お手伝いをしつつ、コミュニティチームなどにちょっとだけ顔を出したりしました。

当日ツイートもしましたが、とても充実した1日だったため、あまりにもあっという間に終わってしまい悲しいほどでした!何が良かったかというと、

  • 初めて翻訳する方の背中を押すことができた
  • 翻訳に参加したい方がつまずくポイントに、新たに気づくことができた
  • モバイルで翻訳している方もいて、こちらに関してもいろいろ気づきがあった
  • Gutenberg の日本語フォントについてのイシューを立てたことで、Web フォントについていくつか学んだ
  • 日本語パッケージの今後についての話が少しできた

コントリビューターデイのリアルタイム性ならではのおもしろさを感じることができたし、引き続きオンラインでも WordPress に貢献していこうという刺激を非常に受けることができました。

当日の翻訳チームメンター役のシンヤBさん、そして翻訳テーブルに参加された皆さん、お疲れ様でした!

最後の発表を聞いたりブログを読んでいると、他のチームもそれぞれ良い体験ができたという声が多くて、多くの人に意義ある一日になったようでした 🙂

翻訳 Tips 3つ

イベント中に WordSlack の #translate チャンネルでも流しましたが、せっかくなので記録しておきます。

【その1】「Force Update Translations(強制翻訳)」プラグイン

強制翻訳アップデート

まゆこさん作の翻訳者向けプラグイン。translate.wordpress.org からまだ未承認のものを含む最新の翻訳テキストを持ってきてくれるので、実際の画面に反映させながら翻訳するのに使えます。

【その2】Codex で新規翻訳するページを探す

Codex で、何か新規ページを訳したいけどどこから始めればいいのか悩んだときは、「特別:存在しないページへのリンク」 へ。他から多数リンクされているけど存在しないページを作ることができます。

ページの新規作成方法は、「ヘルプ:編集案内 » 新規ページの作成(翻訳用)」にて。

【その3】用語集にない技術用語の訳の参考になるリンク

Microsoft 製品の翻訳例検索が、WordPress 用の用語集にない技術系の単語の訳に悩んだ時に結構使えます。コンテキストが違うこともあるので必ずそのまま使えるとは限らない点は注意。

貢献の輪を広げること

この記事のタイトルにつけたように、今回のコントリビューターデイでは「貢献の輪」をいかに広げられるかが本当に大事だと改めて思わされました。

参加しやすさ、継続しやすさ。そういった仕組みを意識して作ってきたのが WordPress グローバルコミュニティですが、日本語のコミュニティでもコントリビューターデイだけに頼ることなくそれを進めていかなければと思います。

翻訳に関して言えば、翻訳者も PTE も徐々に増えていますが、質のコントロール・担保をしつつ、もっと多くの人に参加してもらいやすい仕組みづくりが必要だと感じています。特に今後 Handbook を含めドキュメンテーションの翻訳ニーズが高まってきそうなので、初めての人でもわかりやすい入り口づくりや、共同作業がしやすい環境などに力を注ぐ必要性を強く感じました。

そんなわけで、初めて参加するというわけではなくても、今後につながる良いきっかけになる一日だったと思います。

WordCamp Kyoto 2017 に参加しました

6月24日、25日と京都大学で開催された WordCamp Kyoto 2017 に参加してきました。

今年は土曜日がセッションデイ、日曜日がコントリビューターデイ。その前後も、関西はもちろん各地の WordPress コミュニティから集まった多くの人と会ってたくさん話をすることができ、収穫の多い数日間を過ごすことができました。スタッフの皆さん、このような機会を作っていただき本当にありがとうございました。そしてお疲れ様でした!

今回のイベントではスピーカーとスポンサー、そして少しだけですがコントリビューターデイの世話役という役割でした。セッションについては別途書いたので、別の面から。

WordCamp Kyoto 2017 の和傘

WordCamp Kyoto 2017 の和傘。特製グッズがとてもセンス良かったです。

スポンサーブース

去年の WordCamp Kansai にも手伝いに来てくれた東京在住の Klymentiy(クリム)、そしてペンシルバニア州在住で日本の WordCamp は初参加となる Geroge Stephanis と3人で Jetpack/WooCommerce ブースを担当しました。

スポンサーエリアは一番大きなセッション会場である講堂の出入り口にも近く、適度な人の流れでよかったです。最近恒例となりつつあるブースツアーも盛況でした。

Android アプリ開発者である Klymentiy へアプリのフィードバックをしてくださる方や、George や私のセッションの後に内容について質問をしに来てくれる方もいて、ブースでお話できてよかったです。

他のスポンサーブースにも立ち寄ったのですが、知っていると思っているサービスでも新しい機能が追加されていたり、状況が変わっていたりと情報収集にとても良い場でした。ちょっとご挨拶をして眺めるだけのつもりでしたが、本気で勉強になりました!自分たちもスポンサーをしているからというわけじゃないのですが、セッションの合間に暇があれば(それがなかなか難しいこともあるとは思いますが…)ブースを巡って気になっていることをひとつふたつ質問をしてみるのもおすすめです。

セッション

見たいセッションはたくさんあったのですが、基本的にブース担当だったのでひとつだけ選んで見に行きました。現在の自分の業務に一番関係のある内容である、エラリー・ジャン・クリストフさんの「PO 形式の翻訳プロセス」というものです。

オープンソース翻訳メモリツールである OmegaT についての解説だったのですが、整合性チェックもできるし使いこなせれば便利そう…と思いつつ、イベント後、またこのソフトを一度開いてみたもののまだ慣れられず。引き続きトライしてみたいと思います。

コントリビューターデイ

国内では WordCamp Kansai 2014 から始まったコントリビューターデイ。今回はその時の WordCamp 実行委員長であった額賀さんが指揮をとった2日目のイベントとなりました。

事前にオンラインで議題として上がっていた翻訳者向けドキュメントの整備を話し合いながら進めていったり、ドキュメンテーション・翻訳ボランティアのテーブルに参加した方のヘルプなどをしたり。

私自身としては、日本語スタイルガイドページの刷新、WordPress コア・プラグイン・テーマの翻訳手順ページの作成などがこの日のうちにできてよかったです。そして立花さんが「WordPress の翻訳」ページを書き換えてくださって、翻訳に協力してくださる方向けの情報整理がだいぶ形になってきた感じです。

第1回 WordCamp Kyoto のこととか

ちなみに、8年前に行われた WordCamp Kyoto 2009 のイベントについてはこういう感想ブログを書いていました(なんと、写真を一枚も含んでいないですが!)。

WordCamp Kyoto 2009、終了しました!

WordPress と WordCamp って共通する事がたくさんあります。貢献を強制する事なく、本人たちも楽しんでくれる形でいろんな人からの協力を得られる仕組みにしていくことで好循環が生まれてくるのであって、関わってくれている人にストレスがたまる形で開発や運営をしていては、どんなにすばらしい人材やたくさんの資金があってもいつかはそれが枯れてしまうと思うのです。

短期的なゴールをとにかく達成すればいいというならそれでもかまいませんが、私は WordPress がゆっくりでも順調にずっと育っていってほしいと思っています。

だいぶ時間が経ちましたが、振り返ってみると今ではあの頃では考えられなかったくらいのたくさんの人たちが「WordPress というプロジェクトやコミュニティを大事に育てていく」という思いを共有し、そのために行動を起こしています。それによる WordPress の成長はもちろん驚くべきものになっていますし、今回のコントリビューターデイのようなことが定期的に実現されるようになるとは、8年前には想像もしていませんでした。

今後も、ひとつのイベント、ひとつのリリース、そして日々携わっているちょっとした貢献のそれぞれを大事にしながら、WordPress を応援していくことがまた将来につながっていくはずです。「スプリントではなく、マラソン」ということをマットは Automattic のモットーのひとつとしてよく口にしていますが、本当にそうだなあと実感できた久々の京都での WordCamp でした。

こちらの英語ブログの記事も合わせてどうぞ。文章は英語ですが、写真メインです。

セッション動画は、さっそく WordPress.tv で見られるようになっています(仕事早い!)。

WordCamp Kansai 2014 DAY 2: コントリビューターデイのこと

だいぶ間が空いてしまいましたが、WordCamp Kansai の2日目についても書き留めておかなくては。

WordPress のコミュニティやオープンソース活動に貢献しよう、という「コントリビューターデイ」。以下の説明は WordCamp Kansai サイトの記事からの引用です。

日本のWordCampで初めての試み!コントリビューターデイってなんだ?

当日参加した皆さんで「貢献者」になりましょうって言うのがコントリビューターデイなんです。

WordPressプロジェクトは、単にプログラマーだけでなくドキュメントを書く人やフォーラムに回答する人、テーマやプラグインの翻訳をする人など、すごく大勢の人がコラボレーションすることで、現在のような巨大なコミュニティとなりました。

コントリビューターデイは、実際に手を動かすことを通してこのコミュニティを中心になって支えてくれる人たちを育てちゃおうっていうイベントなんです。

Contributor Day は過去にもサンフランシスコで2回とオランダ(WordCamp Europe)で参加したことがあり、その時は参加者の人数と熱気を目にして「さすが、オープンソース活動を中心としたコミュニティがしっかり育ってるんだなあ」と感じたものでした。しかし今回の大阪のイベントを経て、「日本でもこれだけたくさんの人が WordPress プロジェクトに協力したいと思っているんだ!」といううれしい驚きを得ることができました。

約180名の参加者

WordCamp Kansai 2014 コントリビューターデイの様子

WordCamp Kansai 2014 コントリビューターデイの様子(撮影: Chikaoka Mayumi さん)

予定よりも参加希望者が多く増席が必要なくらいの反響があったとのことで、前日の WordCamp 参加者の約1/3が集まったそうです。他の国での状況を見ても WordCamp 本編と比べると小規模になることが多かったので、違う地域でもだいたい同じくらいの比率というのは面白いものだと思いました。

コア開発のプロジェクト・マネジャーによるプレゼン

この日のオープニングでは、WordPress コアの開発がどのように進められているかについてプロジェクトマネジメント担当のサム・シドラーが 話してくれました。彼はマット・マレンウェッグが Automattic とは別に興した Audrey Capital という会社の社員で、フルタイムで WordPress のオープンソースソフトウェア開発に関わっています。

コア開発テーブルに参加

サムの「WordPress コアの Trac にパッチを送って採用されたことがある人?」という質問に挙手した人は少なかったですが、初チャレンジという人も含めて10人くらいがコア開発テーブルに参加していました。

WordCamp Kansai コントリビューターデイ

コア開発参加者のテーブル(撮影: Chikaoka Mayumi さん)

私もこちらに来て説明を聞いたり周りの人に解説したりしてみました。途中から色々呼ばれたりして席を外したので序盤だけですがいくつかリンクとメモを。

  • Core Development Handbook: コア開発に参加するためのハンドブック。まだドラフト状態ですがかなり内容は詰まっています。
  • Fixing Bugs: 上記ハンドブック内のバグ修正に関するページ。修正するバグを見つけるには?というセクションもあります。
  • Core Trac good-first-bug タグ: このタグが付いているチケットは必ずしも「簡単」とは限らないけど、影響する範囲が少なく独立した問題なので最初に手を付ける人にはおすすめとのこと。また、既にパッチがある場合のテストでも参加して欲しいとのことでした。

とにかくハンドブックにたくさんの情報が含まれているので、興味がある方はこちらにしっかり目を通すのがおすすめです。この資料は訳される計画がありますか?という質問がありましたが、コア開発に関しては英語でのコミュニケーションが必須になるため英語以外での提供予定はないとのことです。 他にもテーマ開発者向けプラグイン開発者向けドキュメンテーション参加者向け翻訳者向けのハンドブックなどもあります。

その他のグループとしては Codex ドキュメンテーション、翻訳(プラグイン・テーマ)、プラグイン開発、テーマ開発、フォーラム、と5つあったようです。他のテーブルには参加していなかったので様子はよくわからないのですが、話を聞いた感触では多くの人が有意義な一日を過ごされたようです。スタッフの近岡さんが写真を撮ってくださっていますが、真剣だけど楽しそうな顔がたくさん!(この記事でもお借りして紹介してます)

フォーラムのテーブル

フォーラム回答協力者のテーブル(撮影: Chikaoka Mayumi さん)

こちらのブログでの感想が印象的でした。

【WordPress】WordCamp Kansai 2014 で本邦初開催のコントリビューターデイに参加した話 #wckansai | バシャログ。

オープンソースなんだからユーザーみんなが開発に参加できる…と頭では分かっていても、本当にそんなことできるの?という気すらします。(中略)オープンソースのコミュニティに参加する敷居の低さを実感できたという点が、今回のいちばんの収穫だったと思います。

まさに、運営スタッフが目指していたのがこれなんじゃないかなと思います。そしてその実感をお手伝いできたということは、WordCamp やコントリビューターデイの開催に関わった人たちもイベントを通してしっかり貢献されていたということでもあります。

WordPress 日本語版作成チーム集合

今回の WordCamp は WordPress 日本語版作成チームのコミッター/ローカルサイト運営者6名のうち三好さんを除く5名が一度に集まるという珍しい機会となりました。以下はチーム + こどもたち + サムとの一枚。

WordPress 日本語版作成チーム

WordPress 日本語版作成チームの5人 + サム + 子供達

この日は短い時間ではありましたが WordPress 4.0 で計画されている国際化関連の動きについてのディスカッションができました。主に Multibyte Patch プラグインの倉石さんが日本語(マルチバイト)まわりで懸念している点などをチケットの例を挙げたりして共有してもらった部分が大きかったです。

ディスカッション中

WordPress 4.0 についてのディスカッション中(撮影: Chikaoka Mayumi さん)

日本初、「コントリビューターデイ」は貴重な体験でした

1日目もそうでしたが、丸一日あってもまだ足りないくらいの濃くて楽しい時間でした。冒頭にも書いたとおり、WordPress に協力できる場があることによって、これだけ多くの人が手を動かして成果を出すことができることを実感できてとても良かったです。

WordCamp Kansai スタッフ

コントリビューターデイ担当の宮さんと実行委員長の額賀さん(撮影: Chikaoka Mayumi さん)

スタッフ・参加者の皆さん、お疲れさまでした!