WordCamp Japan 2021 を終えて 〜オンラインイベントだからこそできたこと〜

土曜日に、WordCamp Japan 2021 が無事終了しました。国内30回目の WordCamp、そして初の一週間開催 &「日本」単位の開催となった今回ですが、世界中から1380名の方に参加登録をしていただきました。セッション・コントリビューターイベント・oVice などでの交流企画を7日間行うというのは、オンラインでのコミュニティイベントとしてとても面白い試みでした。

今回はスタッフとして、会計そして副実行委員3名のうちの一人と言う役割を務めました。このブログでは「オンライン WordCamp」について、思うところをちょっと記しておきたいなと思います。

(昨年5月に開催した do_action Japan のときも多少似たようなことを書いてはいますが、改めて)

WordCamp Japan わぷーとヘッドフォン

オンラインだからこそできたこと

WordCamp Central に、WordCamp は「誰にでもオープン (open to all)」と書いてありますが、今まではやはり、会場までの距離、移動のためのコスト、時間の確保のために参加できない方も多かったと思います。会場のコストやスタッフのキャパシティによってイベントチケットの上限もありました。

今回は1週間開催というのもあり、育児や介護中の方、精神的または身体的な制限がある方が、無理せず自分のペースでそれぞれ参加できるという声を聞きました。登壇者やスタッフでも、普段だったら参加は無理だったけど…という方も複数いらっしゃいました。

今まであった制限が取り払われたということはオンラインならではで、多くの方を受け入れることができたのはある意味「とても WordCamp らしい WordCamp」でもあった気もします。

ただ誰でもアクセスできる、というだけではなくて「より多くの方が快適に参加していただけるように」と字幕・動画録画の提供、oVice での誘導や案内、コントリビューターデイズイベントでのサポートを始めとして、当日ボランティアの方も含めたスタッフが費やした時間は対面イベント以上のものだったかもしれません。開催期間を通して、自発的に動いて改善を重ねている方もたくさんいました。普段もそういったことは起こっていたはずですが、オンラインということでどこで何が起こっているのかが見えて興味深かったです。

わぷー塗り絵
DAY 1の朝に子どもたちも塗り絵で参加

多様性を受け入れるための経験

とはいえ、例えばリモートワークがすべての状況への解答ではないように、もちろんオンラインイベントより対面イベントの方が向いている場合もたくさんあります。

すべての人にとって今回のような形のオンラインイベントが最高である、とは言えない。
両方参加したいと思う人もいるだろうし、さらに何か別の形を求める人もいるかもしれない。

当たり前ですが、それで良いんだと思います。
今回参加してくれた方が、楽しい!と感じたことも、顔を合わせないとうまくいかないな、とモヤモヤしたことも、その気持ち自体は否定せず、自分に合ったイベントやコミュニティとの付き合い方を模索するきっかけになれば、イベントの意味があったと言える気がします。

WordPress も適材適所で使うのが良いよね、という話もセッションで出てきたりしましたが、多様な考えや状況があることをまず認識しないことには選択肢があることにも気づかない。イベントを通して多くの新しい人と出会うことは、より幅広い視点に出会えるよい機会なのではないでしょうか。

アフターパーティでの人文字

WordPress の目指すゴールへ

WordPress の目指すことは「パブリッシングの民主化」。世界中の企業や大学、そして国の政権さえも使っている CMS を、誰もが無料で使えて、自分のサイトを持つことができる。テキストを無料でかんたんに公開できるサービスはたくさんありますが、多様なコンテンツや表現方法をさらに分かりやすくサイト訪問者へ届けたいと思う人たちが、WordPress を使って、そのノウハウを少しでも共有していくことでもっとこのツールを良くしていくことができます。

そのゴールに向かってみんなでほんの少しずつ力を合わせていく過程で、誰かの役に立つことが嬉しかったり、誰かがやってくれたことに感謝したくなったりを積み重ねて、関わる人達が幸せになれば良いなぁといつも思ってます。

まるで理想論に聞こえるかもしれませんが…。いつも WordCamp やリリースが終わるたびに、少しだけでもその理想に近づいているような気がしています。今回 WordCamp Japan に関わった方々に本当に感謝していますし、誰一人として個人の力だけではできないことを、チームが力を合わせて成し遂げるというオープンソースプロジェクトの醍醐味を改めて感じることができました。

簡単ではないからこその意味

そして包み隠さず言ってしまえば、地域の垣根を超え、多様な運営メンバーが集ったからこその難しさや、厳しい局面もありました。何度も WordCamp に関わってきているのに、チームでやっていくことにおいて、まだまだだなと思わせられることも一度ではなかったのも事実です。

なぜそんなことをわざわざここに書いているかと言うと、あんまりきれいにまとめるのも嘘っぽいなーと読み返して思ったからです笑。とはいえ、色々なことを乗り越えていくからこそコミュニティというものは強くなっていけるし、続いていけるのではないかなと思います。スタッフそれぞれが悩み、最善を尽くし、失敗も喜びも経験し…。そのために WordCamp Japan はなくてはならないものであったし、日本だけに限らず、これからの WordPress コミュニティに大きなマイルストーンとなるイベントだったと思います。

いくら文章にしても、すべての思いを書き切ることは難しいけど、イベント終了の勢いが冷めないうちに、まずはお礼まで。

関わった皆さん、本当にありがとうございました!

作成者: 高野直子

東京在住の Automattic 社 Globalizer、高野直子の個人ブログです。WordPress、リモートワーク、イベント参加レポート、子育てのことなど不定期に書いています。

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