次々に機能が追加される Jetpack プラグインのバージョン2.0 が公開されました。今回の新機能は、パブリサイズ共有、メール投稿、Photon CDN、無限スクロールの4つ。
パブリサイズ共有
Publicize というのは WordPress.com で使っている名称で、外部のソーシャルネットワークサービスに投稿を通知(共有)することができるものです。プラグインを有効化した後、ダッシュボードの「設定 → 共有」から連携できます。現在、Facebook(個人ウォール、ページ)・Twitter・LinkedIn・Tumblr・Yahoo! への共有に対応。共有を投稿やサービスごとにオン・オフと切り替えたり、メッセージを任意で記入できるのが便利です。
メール投稿
Jetpack プラグインが始まって以来、WordPress.com で使える機能を WordPress.org のインストールでも使えるようになるということで一番待ち望んでいた機能がこれ。自動生成されたメールアドレスにテキストや添付画像を送信するだけで投稿できます。詳しくは、WordPress.com ブログでの説明もどうぞ。
手軽にこの機能が使えるだけでもかなり便利なのですが、ショートコードでオプションを追加できるのがさらにいいところ。下書きにして送ったり、抜粋、スラッグ、パスワードを指定したり。投稿管理画面でできる操作はほぼなんでもできるくらいの勢いです。
- [category x,y,z] (カテゴリー)
- [tags x,y,z] (タグ)
- [excerpt]抜粋[/excerpt]
- [delay +1 hour] (メール後1時間してから公開)
- [comments on | off] (コメント ON・OFF)
- [status publish | pending | draft | private] (投稿ステータス。下書きや非公開としても送信可能)
- [password secret-password] (秘密のパスワード設定)
- [slug some-url-name] (URL スラッグ)
- [title Your post title] (投稿タイトル。指定されていない場合はメール件名)
- [end] (メール署名などを表示させたくない場合、本文の最後に入れる)
- [more] (「続きを読む」more タグ)
- [nextpage] (改ページ)
- [geotag on | off] (ジオタグ ON・OFF)
- [publicize off|yahoo|twitter|facebook] (パブリサイズ共有 OFF)
- [poll]質問と答え[/poll] (Polldaddy 投票を挿入)
- (複数画像を添付の際、ギャラリーではなくスライドショーにする)
- [nogallery] (複数画像を添付の際、ギャラリーではなくインライン画像にする)
Photon CDN
Photon(フォトン)は、WordPress.com のサーバーに画像をキャッシュし配信する機能。これは単に画像配信の負荷を分散させる CDN というだけではなく、WordPress の良さを生かすためのうれしいオプションがたくさん詰まっています。
たとえば、テーマを変えた時に横幅が変わってしまって画像のおさまりがイマイチな感じになってしまったこと、ありませんか?Photon を活用すれば自動的にテーマの情報を読み取って幅を調整するような仕組みも可能です。プラグインやテーマから Photon API の GET クエリを使った動的な画像生成ができるので、これからの使われ方が楽しみです。
- キャッシュ無効化はありません。キャッシュされた画像は上書きされないので、新しい画像でファイル名の異なるものをアップロードする必要があります。
- ポート80番を使用しているサーバー上にある gif、png、jpg のみに有効です。 アニメーション GIF は恐らく正しくリサイズされません。
- Photon API を WordPress.com のサイトまたは Jetpack を有効した WordPress サイト以外で利用することは規約上できません。
ちなみにこのサイトではまだ有効化していませんが、後ほどテストしてみようと思っています。
無限スクロール
もう一つの機能は、WordPress.com のほとんどのテーマでもオプションとして使えるようになっている「無限スクロール」。使うには、以下の Twenty Twelve の例のように add_theme_support()
をテーマの functions.php に追加する必要があります。ここでは自動スクロールさせたい container の CSS ID と、フッターの幅を決定する ID を指定しています。
add_theme_support( 'infinite-scroll', array(
'container' => 'content',
'footer' => 'page',
) );
さらに詳しい設定情報やコード例は、Jetpack.me サイト上のドキュメンテーションをご覧ください。
日本語ファイル
日本語訳は完成していますが 2.0 リリースに含まれていない部分もあるので、すべてを日本語にしたい方は以下から MO ファイルをダウンロードして、/wp-content/plugins/jetpack/languages/
下に置いてください。
https://github.com/naokomc/wpjapomo/raw/master/plugins/jetpack/languages/jetpack-ja.mo
Jetpack 2.0 の意味
Jetpack 2.0 はこのように大きな機能が複数追加されたメジャーアップデートでした。リリースのアナウンスもマット自ら「これまでテストしてくれて、フィードバックや批判をしてくれたコミュニティに感謝します」と書いています。今回、これまで長く WordPress.com では使えたけど WordPress.org にはなかった機能が追加されたのは、.com/.org を等価にする(feature parity)ことを目指す Jetpack のビジョンにかなり近づくための前進だったのではないかなと思います。
もちろんまだ100%パーフェクトではない部分もあるとは思いますが、皆さんの環境でのフィードバックもお待ちしています。
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