先日初めて「フォード・ハウス」に行きました。ヘンリー・フォード生誕の地はデトロイトから西にあるディアボーンという町なんですが、こちらはグロスポイント・ショアーズ(Grosse Pointe Shores)にある、ヘンリー・フォードの一人息子、エドセル・フォードとその家族が住んでいたところです。

Ford House

うわさには聞いていたものの、とにかく桁違いの大きさでした。敷地は表から見るよりずいぶん広いし、お屋敷の規模も「家」というよりむしろ「城」。建物の中での写真は撮れないんですが、公式サイトで内部の写真を見ることができます。庭などの写真は、FlickrにUPしました>Ford House

デトロイトの歴史に深く関わったフォード家の人々の中でも、エドセル&エレノア・フォードは特にアートに造詣が深かったらしく、外観も内装もやりすぎでない趣味の良さが感じられるのが実は意外でした。とはいえ、庶民の想像を絶するほど広いです(笑)。ところで映画「Frida」に出てくる、Diego Riveraをスポンサーするフォードの社長は、このエドセルさんです。

本当に限られた人のためのものとはいえ、生活の場だったものがこうやってまるごと残されているというのは、美術館にきれいに収められたそれぞれの家具や装飾品を見るのとはぜんぜん違ってとても面白かったです。邸宅は1929年に完成したそうですが、その後に改装された部屋もあり、イギリスのお城から輸入した暖炉、部屋まるごとオーダーメイドの「ストリームライン」スタイル、フランス人の乳母の住んでいた部屋…などなど、いろんなインテリアを見ることができます。

近代アメリカの歴史はもちろん、アート、インテリアデザイン、建築に興味のある人はきっと楽しめると思います。行った日は天気が良かったので、敷地内を散歩するだけでもかなり気持ち良かったです。