金曜夜、立花さん主導のオンライン WordPress ドキュメンテーション翻訳もくもく会に参加しました。今回は翻訳支援ツール「OmegaT」ハンズオン的な感じで、このツールのローカリゼーションに詳しいエラリー ジャンクリストフさんも助けてくれ、過去にも触ってみたものの挫折して進められていなかった OmegaT 上の翻訳にやっと取り掛かる事ができました。
私と似たように OSS の文書翻訳でこのツールが気になっている方もいるかもしれないので、気づいたことなどをまとめてみます。使い始めたばかりなので間違ってるかもしれませんが、その場合はツッコミを入れてくれる方がいると願って…!
共同作業に良い点
今回は Gitlab 上のレポジトリを「チームプロジェクト」として設定してもらい、それに対して7人で作業を行いました。以前ブログ記事を4人がかりでリアルタイムで共同翻訳した時は Google Docs を使ったのですが、その時との違いとしていいなと思ったのはこういう点。
- 全員共有の用語集を設定できる
- HTML や Markdown などのコード形式がほぼ完全に保たれる
- 翻訳を保存や翻訳ファイルを生成すると、レポジトリに自動同期される
一方、完全リアルタイム反映ではありません。大体どの辺に手を付けるかは共有しておく必要がありますが、これは Google Docs でもやっていたのでそこまで不便ではなかったです。
カスタマイズした作業画面はこんなかんじです。サイドに出ている用語集が便利。参考に機械翻訳の文と辞書を出してみています。
長文向け、品質向上に貢献
使いどころとして実感したのは以下の点。
- 訳する部分が少ない量の文書向けではない
- 文書を取り込んで書き出すのはそれなりにタイムロスがあるので、かなりの長文でない限り、1回限りの個別の文書にはあまり向いてない
- すでにファイルとして対応フォーマットの状態で文書が複数ある、例えば大量のサポートドキュメントなどに良さそう
- 用語集が見えるだけでなく「品質チェック」機能で一致しているかのチェックもできる
translate.wordpress.org 上にあるプロジェクトではない場合、用語集の訳と違う場合に場合にエラーが出なくて表記ゆれが認識しづらかったりします。複数のチームメンバーと翻訳していくには、こういった何かの翻訳支援ツールは便利だと思います。
とはいえ、学習曲線はやや急
OmegaT をまともに使えると思えるようになったのは、このもくもく会からだったのですが、それまでには何度かやってみては「わかった」と思えずにやめる、ということをしていました。これは立花さんの作ってくれた手順書(すでに公開済み!)と、ハマったときに助けてくれたジャンさんをはじめとする周りの方のおかげでした。
「ブラウザ上でサクッと翻訳」に比較すると初心者にとっての学習曲線はやや急ではあると思います。でも、使い始めてみるとそこまでピンとこなかった理由が自分でも分からなくなる程度なので、興味があれば WordSlack などでもヘルプを求めてみてください。
共同翻訳の楽しみ
前回の翻訳もくもく会もそうでしたが、誰か一緒にやる人がいると自分ってモチベーションがより上がるものなんだなとまた実感しました。過去にもぜんぜん違うシチュエーションで、「一緒に楽しんでくれる人と、モチベーションとなるちょっとしたご褒美」が継続の鍵だとブログに書いたんですが、もくもく翻訳会で共同作業をすると、ひとりでやるより完成するスピードが早いのが楽しみやご褒美になるのかもしれません。
mimiさん、額賀さん、Tai さん、静海さん、ありがとうございました!成果物である「Gutenberg のよくある質問」も無事公開され、ブロックエディターハンドブックとしてのページとなりました。
次回は1/24 (金) 22:00から、「Gutenberg プラグインの翻訳を100% にする!」を立花さんが企画しています。会場は WordSlack #docs チャンネルにて。プラグインなので恐らく OmegaT は使わないと思いますが、共同翻訳をぜひ一緒に楽しみましょう。
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