Automattic が Simplenote iOS アプリ開発元 Simperium を買収

Automattic が Simperium を買収したというニュースが AllThingsD や VentureBeat で公開されました。Simperium は複数の OS 上でノート同期を行う、Simplenote というサービスの開発元。テキストに特化したライトウェイトな Evernote といえばいいのでしょうか。私自身も2010年の夏からずっと愛用していて、持っているすべてのデバイス(Mac/iPhone/Android タブレット)にインストールして毎日使っているくらいのヘビーユーザーなので、そのサービスの開発者のチームが会社に加わるというのはとても嬉しい知らせです。

Simplenote


Simperium チームが Automattic に参加することについて、AllThingsD の記事でマットは以下のように語っています。

彼らの手助けで、モバイルアプリを全面的に刷新できると思う。現状はアプリ内でブログ投稿全体を毎回ダウンロードしているけれど、Simperium のやり方なら差分だけを更新すればいい。処理を最適化できるし、オンラインとオフラインで作業をやることで得られる機会もかなり大きい。

Simplenote の開発は今後もさらに続けていくとのことで、Gravatar や Polldaddy のように過去に買収したサービスと同じくブランド名などは変わらない予定(“Simplenote will stay simple.”)。Automattic の提供するインフラによってさらに安定したサービスが期待できるのもユーザーとして嬉しいところ。昨日にはさっそく彼らが、iOS と JavaScript ライブラリをオープンソース化したというブログ告知もありました。

Simplenote の同期を行なっている Simperium のキャッチコピーは「データを必要なときに、瞬時に、自動的に、どこにでも移動できる、開発者のためのサービス」。動画で、その可能性が見て取れると思います。

この動きからも分かるように、モバイルからのコンテンツ管理をさらにすばやく便利にしていくという方向性は WordPress の今後さらに重要なものとなっていくと思います。Simperium 技術の導入がとても楽しみです。


ちなみに Simplenote は様々なプラットフォームでクライアントが多数あるのが特徴。私は現在、Mac では Nottingham、iPhone では Simplenote 純正アプリ、Android では Flick Note を使っています。どれも軽くて常に最新の情報を手元に置いておけるので、おすすめ。iPhone キーボードの入力が面倒な文字列(例えばコンビニ支払いコードとか)をサッと Mac 用クライアントから入力してモバイルで持ち歩いたり、ミーティングのメモをオフラインで取って後から同期させたり、けっこう便利な場面がありますよ。私自身の場合あまり使う機会はないですが、サイト上でもノートの閲覧・編集ができるほか、ブラウザ拡張・vim/Emacs 用プラグイン、各種同期スクリプトなども色々と公開されています

【1/28追記】たにぐちまことさんが H2O Blog. で「WordPressの Automatticに買収された Simplenoteが本気で爆速だった」という関連記事を書かれていました。


Comments

“Automattic が Simplenote iOS アプリ開発元 Simperium を買収” への1件のコメント

  1. […] WordPress.com に Simplenote の公開 URL を貼りつけたら、 […]

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