昨日、映画“Monster”を見に行きました。シャーリーズ・セロン主演の、ノンフィクションもの。この映画については前もちょっと触れましたが、とりあえず下のリンクを見てみてください。2つ写真があって…。これが同一人物!!!!
Film beauty Theron transforms into ‘Monster’
(映画界の美女・セロン、“モンスター”に変身)
私にとって彼女は「サイダーハウス・ルールズ」のキレイで哀しい美女!っていうイメージで固まってたので、ほんとうにびっくりでした。
もちろん特殊メイクやこの映画のために増やした体重もこの主人公になりきるための大きな助けにはなったと思うんですが、それ以上に演じている彼女の一つ一つの動き、話し方、表情なんかが本当にリアルで、とにかくその演技力に驚かされました。共演のクリスティーナ・リッチって今は23歳なんですね…。今までクールな役が多かったのに、この映画の幼い演技もなかなかはまってます。
かなりネタばれなんですが…。でもこれくらいの内容はどこの映画レビューでも書かれてると思うので、要約を。
「全米初の女性連続殺人犯」アイリーン(シャーリーズ・セロン)の実話に基づいたストーリー。売春婦である彼女はレズビアンのセルビー(クリスティーナ・リッチ)と出会い、恋に落ちる。セルビーとの幸せを得るために、行き詰まった状況に陥ったアイリーンは客を殺してお金や車を奪うようになり…。
というかんじです。アイリーンは最初レズビアンではないんですが、2人が近づいていくところとか結構自然に描かれていて(と、私は思った)、シャーリーズ・セロンが外見だけではなくてかなり難しい役柄を上手に演じていうることに何よりも感心しました。ほとんどの人にとっては全く別世界の「連続殺人犯の話」を観客に共感させるように作るのは簡単な事ではなかったはず。でも、最後の30分にはかなり感情移入してしまったし、製作者の意図は伝わってきたと思います。
他の連続殺人犯とアイリーンとの大きな違いは、殺人を楽しんだり、異常な妄想を抱いていたりする前者に対して、彼女はただ必要以上に大きな夢を持っていて、それを叶えるための方法を知らずに間違った選択をしてしまった、ということのような気がします。工場やスーパーでの仕事でもとにかく何か見つけて、地味でも堅実に幸せになる方法だってあったのに、彼女の行動からそういう考えはすっかり抜け落ちていて、代わりに、「いつかビーチに家を建てよう」「最高級のレストランに連れて行ってあげる」とセルビーに話したりします。現代の(特にアメリカの?)社会的な問題である、追い詰められた子供たち・愛情の欠乏、貧困…そういう病んだ背景にも色々考えさせられます。
全体を通して殺人の場面もたくさん出てくるし、かなり重いテーマではありますが、シャーリーズ・セロンの熱演に興味がある方にはぜひ見てもらいたいです。
長くなりましたが、最後にこの基となったアイリーン・ウォーノスの事件について。彼女の実際のプロフィールを読んだりしたんですが、ちょっと映画と違っているところもありますね…。脚色されてたのかな?それから、この話は映画“テルマ&ルイーズ”の基にもなったそうです。あちらのストーリーはかなり違いますが。
Comments
““Monster”を観た。” への1件のコメント
シャリーズ・セロン⇒Monster12キロ増と聞いていたが、Monsterってそういう意味だったのか。日本公開時にTrackBack再読予定で。