今日は、例の模擬裁判のために夫の学校に行った。6時起き!7時出発…。
この模擬裁判、正式にはMoot Court Competitionといって、2人1組のチームで今回は14組が出場。1年に1度あって、2年生と3年生が参加できる。午前中はそれぞれのチームが、plaintiff(原告)とdefence(被告)それぞれの側を1回ずつ違うチームに対して弁護する。使われるのは全て同じ訴訟で、今回の場合「ホモセクシャリティについてクラスで語ったことによって解雇されたゲイの高校教師」が学校側を訴えたケース。
結果から言うと、3 or 4位!3位決定戦はなかったのでどっちかわからないけど、2年生のチームでは唯一準決勝まで残ることができて、満足のいく結果だったと思う。それぞれの裁判の最後に、裁判官&陪審員役の本物の裁判官たちが色々アドバイスをしてくれるのがすごくいいと思った。実際弁護士になってもなかなか裁判官側の率直な意見って聞けないと思うし。
印象に残ったのが、「裁判は何が真実かについて語るところじゃない。陪審員と裁判官を説得するための場所」と1人の裁判官が言ってたこと。見てた間も、弁護士って何よりも、「説得力」が大事なんだと思った。長々と語るだけでもだめだし、大事なポイントを見逃してもだめだし。心理学的な要素や証拠のプレゼンテーション方法も考えに入れて、いかに陪審員をうなずかせるか、を戦略的に組み立てていくゲームみたいなものなんだっていうのがなんとなくわかった。勝ち負けがあるし、だからlitigation lawyer(法廷弁護士)って面白いんだろうなぁ。見てる間や、結果が出るまでの間ほんとにドキドキしたー。これが実際の裁判だったらなおさらだろう。
最初は証人やるなんて面倒だなー、1日つぶれるし…。と思ってたけど、やってみてよかったと思う。私のパートはあんまりcross examinationも厳しい相手じゃなかったし、特に問題なく進んだと思う。“Objection(意義アリ)!”もでなかったし(他の証人には何度かあった。そのたび「ドラマみたい~!」と思ったりして)。
はじめこの訴訟について聞いたときは、原告側に納得してたけど、色々な切り口で証言を聞いたりして「実際、どっちが勝ってもおかしくないのかも」と思い始めたりして。そしてそれを決めるのは、裁判という場所で行われることがすべて。