Automattic 求人 LT してきました #SVS11

今日は Paraft.jp に求人広告を掲載している関係で声をかけていただき、サムライベンチャーサミットにて求人についてのショートプレゼンをしてきました。

会場がマイクロソフト品川オフィスだったにも関わらず、スコット・バークンが Automattic で働いて書いた本「マイクロソフトを辞めて、オフィスのない会社で働いてみた」を最後に紹介させてもらいました 😛

このセッションには同じく Paraft で求人中の他社も6社参加。Paraft は「多様な働き方から選択できる転職・求人メディア」ということで、ユニークなプロダクトや働き方について知ることもできておもしろかったです。

資料の1ページ: Automattic 社員による「今日のオフィス」写真サイト

資料の1ページ: Automattic 社員による「今日のオフィス」写真サイト

ということで、Automattic では引き続きサポート・開発などの人材募集中です!気になった方はぜひ求人ページParaft 掲載記事をご覧の上、ご連絡ください。

Paraft automattic

プレゼン資料はこちらです。

Automattic 求人 LT @ SVS11

WordPress 4.2 の拡張文字サポート

WordPress 4.2 “Powell” がリリースされました。✨

WordPress 4.2 の拡張文字サポートとは

今回の追加機能の一つとして、「絵文字サポート」に加え「拡張文字サポート (Extended character support)」があります。

このバージョンで漢字へのネイティブサポートが追加されたと説明している英語圏の記事などを目にして、日本語は今までも問題なく使えていたのでは?と思った人もいるかもしれません。その疑問の答えはこちらの画像にあります (右の画面のタイトル) 。

絵文字を使ったサイトのモバイル画面

これまで WordPress は絵文字や第四水準漢字などの「4バイト文字」には対応していなかったのですが、MySQL のテーブルを utf8mb4 にアップグレードすることで Unicode のすべての記号や文字が使えるようになりました。

ただし…
お使いのサーバーの MySQL バージョンが 5.5.3 以降 (または MariaDB 10.x) ではない場合、拡張文字に対応するためのデータベースのアップグレードは行われません (必須条件などの詳細はこちら) 。その場合でも Unicode Plane 0 に含まれる一部の絵文字については問題なく表示されます。

なぜリリース動画に焼き魚が登場するのか

さて、docs チームの Siobhan からこの変更をハイライトしたリリース動画のセクションを作成するように頼まれたのですが、第四水準漢字を使った文章というのが思いつかず…。比較的一般に知られている単語の漢字である「𩸽(ほっけ)」を登場させてみました。

プログラマのための文字コード技術入門」著者の矢野さんもこう書かれています。

この、JISでは第4水準にあり、Unicodeでは面02にあるというのは、私が文字コードの実装をテストするうえでは大変重宝しています。JIS第4水準というのは、EUCの符号化ではSS3という制御文字の対応が必要であり、SJISでは区点番号からの計算式が第3水準までとは別の式を使わないといけないという特徴があります。きちんと第3・第4水準に対応しているかどうかのテストに使えます。また同時に、UnicodeではBMP外だということは、UTF-16ではサロゲート・ペア、UTF-8では4バイトのUTF-8に対応している必要があるので、これもやはりテストに丁度良い。

ホッケという魚と漢字

ということで、jazzy でおしゃれな動画のなかに焼きホッケがどーんと登場したのはそんな理由でした。こんがり焼けたホッケの写真は Flickr ユーザーの mujitra さんからお借りしました

動画をフルスクリーンモードにして左上の “No Subtitle” メニューから日本語を選択すると字幕付きで見ることができます。ホッケは2分を過ぎたあたりから。

自分のサイトで拡張文字が使えるようになったかを知るには、ぜひ投稿に「𩸽」を入力してプレビューしてみてください。

日本語版パッケージの新リリースリーダー

ちなみに、今回の WordPress 4.2 日本語版ではリリースリーダーのローテーションに高橋大輔 (extendwings) さんが新たに加わりました。高校生の頃から東京の WordCamp や WordPress コミュニティに活発に参加していた彼はこの春から大学生になっています。

初リリースお疲れさまでした!

WordBench 東京でマット・マレンウェッグが語った WordPress の今と未来

昨日開催した「WordBench東京 3月スペシャル『春のマット祭り』」イベントで行われた WordPress 共同創始者マット・マレンウェッグへの質問と回答のうち、いくつかをピックアップしてまとめてみました。

マットとリラックマ

マットとリラックマ。Photo credit: おでさん

Q: これからのインターネットにはどんな変化があると思うか。また、それに対して WordPress はどのように変化していくのか。

マルチデバイスのためのレスポンシブデザインについてはだいぶ対応が進んできている。今後はスピードが重要になってくるだろう。SPDY がこれまでやってきたように、HTTP/2 は高速化のトレンドに影響を与えると思う。WordPress に関しては、Jetpack の Photon CDN などを提供することでサイトがよりすばやく読み込まれる手助けをできればと思う。

ちなみに WordPress.com は DNS のパフォーマンスを計測する DNSPerf で CloudFlare、Edgecast に次いで世界3位。複数のロケーションからの計測結果をまとめたものなので、北米以外でもスコアが高くなるよう力を入れていることが分かるはず。

今回は晴海の株式会社メンバーズの会場をお借りしました。Photo credit: 太田裕己さん

コア開発について

Q: REST API 機能のコアへの統合の状況は?

統合が完了するのは今年の後半か来年の始めあたりになる予定。API は提供し始めたらそれを今後ずっとサポートしなくてはならないので、できるだけ完全な形でリリースしたいので時間がかかっている。ただし、この機能に興味がある人は WP REST API (WP API) をすぐにでも使ってみてほしい。コアに含まれる内容も似たようなものになるので、今すぐに使い始めることもできる。

Q: GitHub を使ったコア開発の状況は?

実際のところ、あまり進んでいない。コア開発者の中には、プルリクエストの仕組みがあまり好きではない人も多い。その理由は、現在の Trac を使ったプロセスよりもチケット上での複数の開発者によるコラボレーションがしづらいから。個人的には GitHub は好きだし、コア以外のプロジェクト(例えばモバイルアプリなど)はほとんど GitHub 上に移っている。

Q: プラグイン機能の取り込みに付随するコード肥大化に対し、コアチームはどのように対応しているのか。レガシーコードを見直す予定はあるか。

最近ではリリースごとにレガシーコードの見直しも必ず行っている。コードをもっとシンプルにして、高速でセキュアなものにするのが目的。

Automattic について

Jetpack プラグインはこれからどうなるのか。

Jetpack の最近の大きな機能としては、連携サイトを一括管理できる WordPress.com のインターフェースが使えるようになった。ここから投稿を書くことはもちろん、プラグインやコアの更新、自動更新の有効化もできる。また、各サイトに WordPress.com の二段階認証付きアカウントで共通ログインする機能もある。Jetpack は最初ユーザー(ブログやサイトに投稿する人)向けの機能を増やしていたが、今後は開発者・管理者向けにサイトをもっと管理しやすくする機能を増やしていく予定。

Jetpack 3.3 のセントラル・ダッシュボード対応で何ができるのか

Q: 昨年6月に話していた WordPress.com がアジア太平洋地域にサーバーを追加する件はどうなっているのか。

すでに、シンガポールにデータセンターができている。今後日本・オーストラリア・インドネシアなどにも追加していく予定。

Q: Automattic ではどのような JavaScript フレームワークを使っているのか。

React ベースの独自フレームワーク。将来オープンソース化することを考えている。

WordPress.com の日本向けホームページ

WordPress.com の日本向けホームページ

WordPress への貢献・参加について

Q: 若いユーザーが参加しやすくするためにどのようなことが行われているか。

アメリカの話だが、WordPress は小学校から大学までいろんなところで授業に取り入れられていて、そこで WordPress を知った人が自然に使うようになっている。でも将来的には、教える必要がないくらい簡単に使えるようになるのが理想。

Q: 英語圏以外のユーザーがもっと WordPress や IT の世界で活発に参加するにはどうすればよいか。

まずは翻訳・ドキュメンテーションなどのところで参加してみて欲しい。開発に関しても、英語圏のユーザーではないからこそできることがある。

WordBench 東京「マット祭り」会場の様子

イベント会場の様子。Photo credit: 川井さん

開発に関する質問

Q: WP REST API を使ったサイトの例は?

WordPress.com の新エディター画面は API ベースに開発し、ユーザーがよりすばやく使えて開発もしやすいものになっている。また、先週リニューアルしたばかりのレストランサイト作成サービス Happytables.com も参考になるはず。

Q: ブログやメディアサイトがよく WordPress を使って作られているが、その他に向いているタイプのサイトは?

WP eCommerce、Shopp、WooCommerce といった人気プラグインを使ったオンラインショップのサイトが増えてきている。

Q: WordPress は開発者ではないユーザーにも広く使われているが、それによって古いプラグインを脆弱性がある状態のままで使ったりといった危険も多くなってしまう。これについて対策はあるか。

WordPress コアにはセキュリティチームがあり、プラグインの脆弱性が発見された際には作者とともに解決を図る努力をしている。広範囲で使われているプラグインの大きな問題については、使用しているサイトへのセキュリティ修正部分の強制アップグレード(Hot Fix)を行った例もあった。 今後必要なのはプラグイン作者同士のコラボレーションによる知識の共有。コアのセキュリティ向上で成功したやり方をベースに、そういった動きがあるといいと思う。

Automattic では、脆弱性報告に対する報奨金の額を上げること、そして VaultPress の機能の一部を Jetpack で無料提供していくことでセキュリティ向上に取り組んでいる。

Happytables 3 の画面

Happytables 3 の画面。Photo from Happytables Blog

その他の質問

Q: 忙しい中でたくさんのことをやり遂げるための時間管理のコツは?

自分がやっているのは、

  1. 携帯はおやすみモードにして、気が散る原因になる SNS の通知などを受信しない。
  2. 同じ曲をリピートで聴きながら作業する。
  3. やるべきことを書き出して、一日に何度も確認する。

この3つ。最近はTODO リスト管理に Wunderlist というアプリと Momentum という Chrome 拡張を活用している。

Q: この間パキスタンで WordPress.com サイトがブロックされたというニュースがあったが、これは WordPress が掲げる「パブリッシングの民主化」というゴールと反する動き。これについてどう考えているか?

WordPress.com では表現の自由を尊重するため、ユーザーのコンテンツの検閲は行っていない。これによってブロックされるようなことがあれば、それは仕方ない。中国、トルコ、ブラジルなどでも似たようなことは起こっているが、それを防ぐために検閲をする予定はない。


通訳担当で、メモを取っていたわけではないので記憶をベースに書いていますが、間違いなどあればご指摘ください。

川井さん、森山さん、マットと。

川井さん、森山さん、マットと。Photo credit: 川井さん

ちなみに今回の来日の主な目的は、ブルーボトルコーヒーの投資家のひとりとして東京の新ショップを見学したりするツアーに参加することだったそうです。ちょうど桜の季節でもあり、日本の美味しいものや良い気候を堪能しているようでした。次回はいつになるのか分かりませんが、また機会があればいいですね!