WordCamp St. Louis 2011 レポート【後編】

オープニングトークをする司会担当アンソニー

WordCamp St. Louis 2011 レポート後半です。マットのキーノートセッションは、最近彼がよく使うスタイルである観客からの質問をメインにしたものでした。
オープニングは、いくつかの数字から始まりました。

  • WordPress はこの8年間で5千万ものサイトに使われるようになった
  • 次回(今週末)の WordCamp サンフランシスコは1,000名規模のイベント

さらに、ソフトウェア自体だけではなくてホスティングサイトも WordPress が使いやすいように進化してきているという話も交え、「世界のトップサイトのうち14%で、WordPress が使われている」とお決まりの(でも話すたびに数字が増えている)割合にも触れていました。

それでも彼は相変わらずその辺にいる学生みたいな風貌のまま、早口かつ気楽な口調でたくさんの質問に答えていました。

マット・マレンウェッグ(Photo by
Automattic という会社について、少し詳しく教えてください。
約5年半前に、オープンソースソフトウェアの体制では不可能だけど必要なサービスがあると気づいて始めた会社。例えば、スパムコメント防止サービスの Akismet でセキュリティを提供することや、WordPress.com でブログのホスティングをすることなど。
WordPress は今後モバイルにどんな風に対応していく予定ですか?
数年前インドネシア・ジャカルタの WordCamp に行った時、Blackberry を2個持ちしてる参加者がたくさんいたことと、モバイルで見る WordPress がひどいものだったことに、ほんとにびっくりした。以来、スマートフォンアプリなどに力を入れてきて、今ではモバイルからのアクセスがかなり増えてきてるし、アプリも iPhone、Android、Blackberry、その他合わせて7種類のOSに対応してる。

でも、最初のアプリははっきり言ってうまくいったとは言えなかった。今は、「外出中にどういう面白いものが見つかるか(それをどうやって公開・共有するか)」にフォーカスして改善を続けている。特に、写真機能と統計情報には力を入れていきたい。コメントのプッシュ通知なんかもいいかもしれない。

WordPress 3.3 では、ダッシュボードにもレスポンシブ・デザインを取り入れていく予定で、 すごくすごく長い時間がかかるかもしれないけど、Web 標準の方向に立ち戻りつつ(”back to the Web Standards”)進んでいきたい。7つも別々のアプリがあるなんて自慢にもならないからね。

ソーシャルメディアはブログや WordPress にどんな影響を与えていますか?
WordPress はソーシャルメディアの恩恵を受けていると思う。「人は140文字のみに生きるにあらず(Men can’t live on 140 characters alone)」だよ(笑)。

ソーシャルメディアには問題もあって、人々の対話があちこちに散らばってしまうし、他人の土俵(ドメイン)で時間を費やすのは良いことじゃない。人のサイトの広告主が伝えたいことを見せられたり書かされたりするのと、自分が伝えたい事を読者に伝えること、どちらが大事か、考えてみて。

「パブリッシングプラットフォーム」である WordPress を広めることによって、例えば Automattic は一つの会社としてより大きな影響を世の中に与えることができる。みんなにもそれはできる。友達に WordPress のことを教えてあげて、使い方を見せてあげるだけでもいい。もらった分だけお返ししたい、っていう気持ちがあれば、フォーラムで質問に答えたり、勉強会やユーザー会を開いたり、メーリングリストで情報を共有してあげてほしい。例えば一眼レフデジカメをもらっても、使い方をよく知らないと最大限に使いこなせないよね。学んでいくことが必要なんだ。

マットの質疑応答中

ここらでメモが質問の回答じゃない内容になっているのでマットが脱線して喋ってたのか私が質問を逃したのかわかりませんが(笑)、こんなことを言ってました。

「コードを書ける人は、世界的なプロジェクトに参加するチャンス。Facebook とか Google にコードを送りつけて、『コア用のパッチ書いてみたんだけどコードレビューしてみてくれない?』とは言えないけど、WordPress に参加すれば AndyWestiRyan みたいなトップレベルの開発者やその他の世界中の人達と一緒にソフトウェアを作ることができるし、フィードバックをもらえる」

「将来の大きな動きとして、WordPress.org と WordPress.com の機能にほとんど差がないような状態にしたい。Jetpack には今後、もっとソーシャル機能を含めていく予定。」

以下はまた質問と回答。

WordPress ファウンデーションとは?
もともと、WordPress という名前を使ってスパム行為をしたりマルウェアを配布したりするサイトからユーザーを守るために必要になった組織。WordPress の商標や、WordPressという文字列を含むドメインを悪用して暗示することを法的に防止できるようにね。まだはっきりとはわからないけど、今後は識字率を上げる活動や、Room to ReadDonorsChoose.org みたいな教育団体への募金などもやっていければいいなとは思ってる。
WordPress の DB である MySQL の将来について、どう思いますか?
MySQL は今もオープンソースだし、オラクルに買収されたことについては心配していない。

WordPress の機能はデータベースの機能に大きく依存するものではなくて、今もっとも面白いのはクライアントサイド(ブラウザ)の方。例えば、Chrome が出てきたことで起こった HTML5、JavaScript、CSS に関するイノベーションはすごいと思う。WordPress の最初のバージョンはテーブルレイアウトで、一行の JavaScript も含まれてなかった。今後もイノベーションはブロードバンド・モバイルがもたらすドキュメントの方にあると思う。いわゆる「アプリ」という方向性よりもね。

以上、長くなりましたが WordCamp St. Louis のレポートはこれで終了です。またリンクなどあったら追加していくかもしれません。


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