TVで初めてコマーシャルを見たときから、「これは観に行かなければ!」と思って早1ヶ月以上…。やっと念願の“In America”を観に行く事ができました。一言で言えば、「予想は裏切られなかった!」。私は普段から映画を観返したり本を読み直したりすることがあまりないんですが、これはぜひもう一度観たいし、DVDが出たら欲しい、と思えるような映画でした。
この映画の監督、ジム・シェリダンと彼の2人の娘によって書かれた半自伝的ストーリーで、アイルランドからの移民としてNYに来た家族の“coming-of-age story(成長物語)”。色々な山場もあるんですが、それもすべて日常の中の出来事として語られ、映画だからという特別な展開ではないのがリアルです。とにかく一つ一つのシーンが丁寧に美しく作られてるなぁと感心してしまいました。たとえば廃墟みたいなアパートでも、子供たちのベッドルームの壁やバスタブの側面に絵がペイントされてたり。モダンでピカピカで、というのとは違った、のびのびとしたアーティスティックな家もDVDでじっくり観返したいと思ったポイントのひとつ。それからNYの町のシーン、近所に住む画家のMateoの部屋、なども雰囲気をとらえていて楽しいです。
なんと言っても娘2人の言動がどれもかわいいんですが、子役特有?の鼻につく「上手さ」がなくて動きやせりふがとても自然なかんじ。それなのに、存在感が大きいのには驚きでした。私は、冷静で強く見えるけど、本当は死んだ弟を誰よりも心の支えにしているお姉さんのChristyの役柄が好きでした。彼女の歌うところも良かった!多分観た人によって好きな部分や役柄が違うんじゃないかな…。親である人は両親の役に共感するかもしれないし…。
公式ページ→(英語 or 日本語)
日本語でこの映画の情報が一番詳しく書いてあるのは、Theater@niftyによる[イン・アメリカ / 三つの小さな願いごと] かな?
写真が多いのは、Yahoo! Movies。Message Boardでは自分は元移民といいつつ「現実はあんなんじゃない」と批判してる人もいたけど、映画としては良いお話だと思うなあ。
見る機会があったらぜひどうぞ。なくても、オフィシャルサイトなどで予告編をぜひ覗いてみてください。