消費者でなく「Maker」であること

6月の Maker Conference Tokyo 2012 基調講演でデール・ダハティ氏が語った「Maker の哲学」がブログで公開されていて、印象的でした。

Dale Daugherty - Inventore della Makers Fair
雑誌「Make」創始者の Dale Daugherty 氏。写真はローマでの講演。(by worldwiderome)

Maker とは、彼の始めた雑誌「Make」からはじまったムーブメントやそれに参加する人たちを指す名称で、テクノロジー・アート・クラフトなどを活用した DIY を行ったり、Maker Fair イベントを開催したりと世界各地で盛り上がっています。

「What is a Maker」という、Maker Faire の参加者が作ったリストに書かれている Maker の特徴は以下のとおり。

1つ目は、異なる分野の人同士が、新しい意外な接点を求めており、その接点でいろいろなものを立ち上げたいと思っているということです。

2つ目は、世の中を情報で理解するだけではなく、科学技術的な好奇心を持ち、「参加すること」で世の中を理解しようとしていることです。

3つ目が、お金や知名度のためではなくて、素直な遊び心で参加しているということ。

4つ目は、著作権だなんだと気にする前に、コラボレーションを重視するということです。

そして、最も大切なのが5つ目で、「世の中を改善するための力は自分の手の中にある」という哲学を持っていることです。これは、どんなMakerにも共通して言えることだと思います。

下北沢オープンソースカフェでの「CoderDojo の始め方」イベントや先日の鹿児島での WordVolcano イベントでも感じたんですが、技術にしても教育にしても、消費者でなく何らかの「作り手」として参加する人たちが増えていくことで世の中は少しずつ変わっていく気がします。

大げさな「世の中を変えるぞ!」という意気込みではなくても、引用にもあるように、遊び心と好奇心から生まれてくる自然な変化が前向きに影響していく未来を私たちはすでに生きているし、生きられるんだと思っています。

ブログ記事全文もぜひ読んでみてください。
MAKE: Japan : Maker Conference Tokyo 2012基調講演「Makerムーブメントを先導すること・追いかけること」


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