タグラインは”Moving at the speed of life, we are bound to collide with each other”。
LAで生きる、イタリア人、韓国人、白人、黒人、ラティーノ、ギャング、警官、有名人、検察官、などなどの出演者の人生が重なり合う、36時間を切り取ったお話です。直球のエンターテイメントというよりは本を読むような深みのある映画でした。
選ぼうが選ぶまいが、私たちはいろいろな差別や偏見や…そんなものに囲まれて生きている。むしろ、正しい方向を選んでるつもりでもいつの間にか流されていることもあり。ささいな出来事で全てが変わってしまったり。世の中や人間って、本当は何もかもがグレーで、シンプルに見えてもそうではないことのほうが多い…… などなど、いろんなことを考えさせられました。
そして、重なり合う人生を生きていながら、相手に対する勘違いや判断ミスをしてしまったり、現実には全てハッピーエンドということはありえない。でもその結果最初は目に見えなかったことに気づいたり…。
だけどヘイト・メッセージが落書きされた家の話ではなく、フロリダのどこかで行方不明になったパーティガールのほうがトップニュースになるような世の中だから、程度の大小はあれ、その中で伝えられるものを吸収して私たちは生きているんだなぁ、とも思うし…。
あまりにもまとまらない文章で申し訳ないですが、今日たまたま出会ったページがなんとなくこの映画を見たときの気分とつながったのでリンクを貼っておきます。
Why does the world seem to be completely insane?
… so real understanding between groups with conflicting viewpoints is not achievable in the short term. The good news is, that’s OK, because the world isn’t supposed to be saved on a global scale. It must be saved at the level of the individual.
私たちが見ている世界は、自分自身の偏見や先入観を通しているものでしかありえなくて、だからといってそれを嘆いても何も起こらない。真実や正しい見方は結局人それぞれ違うということをまず知って、このぐちゃぐちゃな世の中をいちいち答えを見つけながら生きていくしかないのかも。
まとめますと。こんなことをうだうだと考えてみたい人には向いてる映画かもしれません、ということで。
- トレイラー: http://www.apple.com/trailers/lions_gate/crash/
- 公式サイト: http://www.crashfilm.com/
- DVD(Amazon.co.jp): クラッシュ