サイトアイコン Naoko Takano

DVD×4。

最近DVDで見た映画を4つ。

Hero
いまさら…な感じなのでしょうか?USでは公開がずいぶん遅れたそうで、今頃新着コーナーにありました。歴史もの&アクションもの、ということで、私だったらきっと選ばなかった映画。でも夫が借りたいというので観たら…。めちゃくちゃよかったです。いまだに感動覚めやらぬ、かんじ。
とにかく画面が美しい。中国の自然と、衣装や建物の色、雨粒や木の葉、放たれた矢などなど。すべての要素に細心の注意が払われているのが分かります。だからといって表面的に美しいセットや派手なアクションだけでは終わらず、それらを通して製作者の思いが伝わってくる。ストーリーもシンプルながら良く練られているし、とても良かったと思います。チャン・イーモウ監督の次回作、House of Flying Daggers(邦題 LOVERS)は、いつになったら見れるのやら…。

Saved!
一転、マコーレー・カルキンとマンディ・ムーアが出ていて、まあいわゆる「ティーン・ムービー」としてカテゴライズされてもおかしくはない雰囲気の作品(というか、実際にそうなのか?)。でもそれだけでは終わらない。信仰と生き方、なんていうけっこう深いテーマを、押し付けがましくなく娯楽として面白い映画に仕上げているのがすごい!と思いました。クリスチャンスクールを舞台に、それぞれ自分の価値観を模索しつつ、ぶつけ合いつつ生きているティーンたちが登場します。それぞれの役者さんが役にぴったりはまってるのもまたすばらしい。最初から最後まで飽きずに楽しめました。

The United States of Leland
たまたま、メインの女優さん(Jena Malone)が“Saved!”と同じですが。こちらは同じくティーンエイジャーを扱っているけど、コメディ色はない物語。主人公のリーランドの犯した殺人事件が中心のストーリーですが、現代社会問題という側面ではなくて、もっと個人的な心の内面…孤独や愛や悲しさなど、を描いています。
前半のテンポにはちょっと乗り切れない感じがあったんですが、だんだんと増えていく少年院内の先生との会話の中で、リーランドが話す言葉にはぽろっと「おお、真理だ」って思えるようなものがあったり。
心に残ったのは、「どうして人は悪いことをしたときに、“I’m only human(僕もただの人間さ)”って言うんだろう。良いことをした人がそう言うことってないのに」というせりふ。リーランドの悲観ぎみなあきらめの姿勢は残念に思えてしまうんですが、彼の言っていることもひとつの真実だな、と、いろいろ考えさせられる場面がありました。
人は生きていれば誰も、ちょっとした過ちを犯す。そして長く生きていれば生きているほどその「ミステイク」は避けられないものになり、リーランドが言うようにそれは悲しいことなのかもしれない。じゃあ生きることは悲しいことなのか?私はそうは思わなくて、避けられなかった「ミステイク」を犯したのはなぜだろう、と考えてみることが生きる意味のひとつでもあるような気がします。

The Terminal
トム・ハンクスとキャサリン・ゼタ・ジョーンズ主演。フランスで1988年に実際に起こった話を基にした話だそうです。これは貸してもらったので、見ました。
「こんなこと、実際はとてもありえないんじゃ…」と思いつつも、けっこう感動させられたりして。いわゆる名作、人間ドラマ!といった、よい映画だと思いました。そしてきっと、この映画を見た多くの人はそう思うはず。良くも悪くも「期待を裏切られなかった」、ですね。

DVDで観る映画って、気に入ったものほどSpecial Featuresをじっくり見たくなります。これら4本の中では、HEROとSaved!ですねー。製作現場風景やエクストラ・シーンなどを見ながら映画の余韻に浸るのが、映画館は味わえない楽しみ。

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