サイトアイコン Naoko Takano

“Fahrenheit 9/11”を観た。

“ボウリング・フォー・コロンバイン”のマイケル・ムーア監督による新作、“Fahrenheit 9/11(華氏911)”の初日。とにかく、ものすごい人だかりでした。9:45pmのを観たんですが、昼間にチケットを買っておいたのは大正解。9時少し過ぎに映画館に着いたときにはもう列ができていて、それはチケットをすでに買っている人の入場待ちの列。チケットは12時台の回まですでに全部売り切れてました。

映画館の周りには、民主党関連のグループやACLUなどもビラを配りに来ていて、盛り上がってました~。

内容については、“コロンバイン”とはちょっとちがうトーンでしたね。もっとシリアスで、もっと複雑。笑わせてくれるところもたくさんちりばめてあったんですが、ジョークに走りすぎず、突撃取材も心持ち控えめに、ニュースからの引用や「普通な取材」を多用していました。これは、今の時期(大統領選を11月に控えている)から考えると正しいアプローチのような気がします。たしかにちょっと重めではあるし、一度観たからって簡単なひとつのメッセージはもらえない。だけどそのかわりに、ただ「あーおもしろかった」で忘れ去られないように丁寧に作ったという気がします。感情的に攻撃することは、今賢いやり方じゃないと知っていて。

プロパガンダだと言われたり、過激さばかり取り上げられたり…。ムーア氏については難癖つけたがる人も多いです。でも、彼は「これは僕の個人的な意見だ」と言っているように、ひとりの監督が映画を作り、それを公開し、多くの人が見に来て今の政治や国際情勢について考える、ということをどうして阻止したりしなければいけないんでしょう?正々堂々と、「反論があるなら、話し合いをしよう!」って言えるムーア氏のほうが、よっぽど信じられると思うんだけどなぁ。

もっともっとたくさんの人に見て欲しい。楽しませてもらおうと思って見に行くのではなくて、知るべきことを知るために、ぜひ見てください。日本での公開も、もうすぐだと思います。

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