WordPress プラグイン・テーマ翻訳対応を強化した有料版 Poedit Pro を使ってみました

愛用している PO ファイル用翻訳デスクトップアプリ、Poedit がバージョン 1.6 になり、有料版「Poedit Pro」が出たということで早速試してみました。WordPress プラグイン・テーマの翻訳への対応が強化されているということもありますが、普段お世話になりまくっていて $19.99(日本円では2,125円でした)なら払わない理由がないという感じです。

Poedit アプリのアイコン

Poedit Pro にアップグレードすると、スタート画面の下の方にある「Translate WordPress theme or plugin」を選択できるようになります。

Poedit Pro 1.6.1 のスタート画面

クリック後ファイル選択のダイアログが開くので、プラグイン ZIP ファイルを解凍した状態のフォルダを選んでください。翻訳可能な状態のプラグインの場合、以下のようなダイアログが表示されますので、下の方のダイアログを確認し「OK」をクリックします。

Poedit Pro プラグイン翻訳が成功した場合

この後は通常通り翻訳を進めるだけ。ファイル保存の際にはちゃんと plugindir-ja.po / plugindir-ja.mo のように WordPress 自動的に対応の名前をつけてくれます。

もしプラグイン自体がきちんと国際化対応していない場合は以下のようなダイアログが出ます。有料版の特典のひとつにサポートも含まれているとはいえ、「解決するよう手伝うので、Poedit のヘルプにメールしてね!」って書いてあるのがちょっと驚き。アドバイスをくれるのか、プラグイン作者さんと一緒に解決するのか。どこまでサポートしてくれるのかちょっと気になります。

Poedit のプラグイン翻訳不可エラー

自分で解決してみよう、という方は “View Log” ボタンをクリックすると役立つ情報が表示されます。以下がログの例です(詳細は実在しないプラグインに置き換えました)。

Please email this log to [email protected]. Thank you!

WordPress error: The "Plugindir" plugin isn't localization-ready.
Name: 'Plugindir'

Log:
16:46:04: Analyzing WP directory /plugindir
16:46:04: not theme - lacks style.css
16:46:04: in /plugindir/plugin.php: no matches for "load_plugin_textdomain\s(\s'"['"]\s*, "
16:46:04: in /plugindir/plugin.php: found "(^|\s+)Plugin Name:\s(.)$" = "Plugindir"
16:46:04: *** /plugindir/plugin.php is the main plugin file
16:46:04: in /plugindir/plugin.php: no matches for "(^|\s+)Text Domain:\s(.)$"
16:46:04: in /plugindir/plugin.php: no matches for "(^|\s+)Domain Path:\s(.)$"
16:46:04: no load_plugin_textdomain call and lacking metadata

このプラグインの場合、エラーは「load_plugin_textdomain(関数)が見つかりません」とか、「Textdomain のメタデータがないよ」とか。他にも、「/languages/ フォルダがないよ」というエラーが出るものもありました。

最近の公式ディレクトリ掲載テーマだと国際化対応していないものはないのでかなり使えるのではないでしょうか。自動的にすべての問題を解決してくれるわけではないのでプラグインに関して言えば利用できるものが限られますが、問題部分をすばやく突き止められるのはかなり便利です。

有料アップグレードではもうひとつの追加機能としてファイルの情報表示(Stats)というものもあります。未翻訳項目の数など無料版でも画面の左下に出てくる情報がほとんどではありますが、ソース言語内のワードカウントとかは外部翻訳を注文するときの見積もりなんかに地味に便利なんじゃないでしょうか。

Poedit ファイルの詳細情報画面

PO ファイルはテキストエディタでも翻訳できるし、今は WordPress コアの翻訳は GlotPress へ完全移行したのですが、日々けっこう大量に WordPress 関連の訳をやっていると翻訳メモリ機能がある Poedit がやっぱり便利です。引き続き Mac/Windows 版ともに無料版の提供も続けていくとのことですが、各種 OS バージョンへの対応、機能強化、エラーの改善などすごくがんばってくれている作者さんなので、有料版の方も応援していきたいです。


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