第一回 CoderDojo 串本で子供たちに Scratch を教えてきました

WordCamp Osaka 2012 の次の日、和歌山県串本で CoderDojo Kushimoto 立ち上げのお手伝いをしてきました。

CoderDojo(コーダー道場)は、簡単に言うと「子供向け無料プログラミング道場」。アイルランドで始まった取り組みで、ボランティアベースで世界各地に広まっています。

CoderDojo 串本

私は6月から CoderDojo Tokyo @ 下北沢でたまに先生(メンター)としてお手伝いをしてきたのですが、今回は串本在住の宮さんが地元で新しく Dojo をスタートするとのことで、助っ人として串本町立体育館へ向かいました。

CoderDojo 串本

第1回の生徒さんは小中学生から高校生まで合計9名。親御さん、学校の先生など見学者も多く、盛況でした。私は小学生と中学生の男の子それぞれ一人ずつに Scratch の基礎とネコ叩きゲームを教えました。下北沢では Codecademy の CSS / JavaScript を見てあげることが多くて、Scratch は主に詳しい他のメンターさんにお任せすることが多かったのですが、今回プログラミング自体が初めてという子どもたちに Sctratch を一から教えるという経験をして、このソフトウェアとそれを取り巻くシステムのすごさを改めて再認識しました。

ちょっとやり方を覚えて使えるようになると子どもたちが夢中で操作するようになるソフトウェア自体の作りはもちろんすばらしいのですが、さらに成果物を専用のユーザーコミュニティサイトで公開できる仕組みがしっかりしています。他の人が作ったゲームで遊んだり、斬新なアイディアの作品を見たりして刺激を受けるだけではなく、そのコードをプロジェクトごとダウンロードして開き、参考にしたり編集したりもできてしまう。オープンソースの良さを簡単に感じることができますよね。

1時間ちょっとのイベント中、動くものができた時の興奮ぶりや、集中して試行錯誤を繰り返している様子をたくさん見ることができました。あとから聞いたところによると家でも CoderDojo で作ったプロジェクトをずっとカスタマイズして楽しんでいたとのこと。ほんとによくできた仕組みだなーとと思います。

CoderDojo 串本

CoderDojo Kushimoto のブログにも

プログラミングそのものを教えて上げると言うよりも、スムーズにプログラミングをマスターするための勉強のヒントを与えてあげるような感じで内容を工夫していきたいと思っています。

と書かれていますが、串本の宮内先生のもとでプログラムを楽しむ子どもたちが増えていくといいなと思います。

一緒にメンターとして参加した西川さん、そして串本の南畑さんもブログを公開されています。

さらに、兵庫から参加された細谷さんも「CoderDojo 開こうかなと思っています」と話していました。(追記: 細谷さんのブログ記事 → 未来のITエンジニアを育成するCoderDojo(コーダー道場)のメンターをしてきました♪ | ht79.info

参考資料

最初はこのへんから、と @yasulab に教えてもらった教材がとても良かったです。初体験者に対してこれらを使って第一回をやる流れはかなり王道だと思います。

おまけ

私が Scratch のことを知ったのは、去年の5月。CoderDojo Tokyo @ 下北沢に立ち上げから関わっておられる石原さんに初めてお会いした時のことでした。その時も思ったのですが、現在の学校教育のシステムがすごいスピードで変わっていく環境に対応していない、というのは多くの人が感じていることではないでしょうか。Scratch や CoderDojo のような試みは、それを少しでも改善するために今自分たちができることをやっていくという人々の行動力を感じられて、とてもいいなと思っています。


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