カテゴリー: 2009

WordPress 2.9 がリリース!

WordPress 2.9 がリリースされました

皆さんお待ちかねの WordPress 2.9 “カルメン” が、リリースされました。告知ブログが公開された時点では紹介動画がまだなかったので、こちらに貼っておきます(出演: こげぱん)。

メジャーな新機能についてはその告知ブログにまとめがありますし、このブログでも前に少し詳しく取り上げていますのでご覧ください。

一つだけ挙げるとすれば、新しく取り入れられた自動メディア埋め込み機能はかなり便利になりそうです。ただ、デフォルトで対応しているメディア配信サイト(oEmbed プロバイダ)が YouTube 以外はあまり日本ではなじみがないものが多いのかもしれません。今後、日本の配信サイトも使えるようになるのを期待したいと思います。

今回は、ベータ版の頃から翻訳&パッケージ化のための準備を重ねてくださっていた三好さん、WP Multibyte Patch の対応版を早めに用意してくださった tenpura さんのおかげで日本語版もかなり素早くリリースできました。また、Mako さん(翻訳チェック協力)、tai さん(テスト、ブログ、その他協力)、ゆりこさん(コア貢献)、bono さん(ドキュメンテーション協力)もお疲れさまでした!

ジャンクフードコンテンツの時代、その先

TechCrunch Japan に、「手作りコンテンツの終焉―否応なくジャンクフード・コンテンツの時代が来る」という記事。

コンテンツが無限にあって、好きな物を手軽に選び取れる未来を望んで、そのための検索エンジンを選んだからこそ、そういう時代がやってきた。

ジャンクフードやファストフードを最初はわくわくして手にしていた時代もあったのと同じようなもので、飽きたりお腹いっぱいになって、私たちはこれからもっと良いものやもっと心から満たされるものを探しにいく。

ジャンクフードで満足する人たちがほとんどならそういう選択肢しかないように表面的には見えるかもしれないけど、そうでないところもある。満足しない人たちによって、そうでない場所が作られているから。

終焉はあるのかもしれないけど、その先にも何かがある。

始まりがなければ終焉もないし、もっと良い未来もない。

変化を怖がり過ぎることはないと思う。ノスタルジーにとらわれる必要もない。
何かやって、間違って、軌道修正して、だんだん良い方に近づいていく、それが私たちが生きてる意味であり、壮大な実験をやってると思って楽しむべき。失敗することも、実験を繰り返す上で問題点を見つけるためには必要なんだし。

と、自戒も込めて、思います。

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WordCamp NYC に行ってきました(Day 2)

WordCamp NYC に行ってきました(Day 1)の続きです。
イベント2日目の午前中にはアンカンファレンスセッション、午後にはプラグイン&テーマコンテスト、「Ignite」スタイルトークセッション(ライトニングトークのようなもの)、2.9 のプレビュー、マットの Q&A などが行われました。

プラグイン&テーマコンテスト

コンテストのファイナリスト詳細は WordCamp NYC のブログにて。テーマは引き分けという結果、プラグインは Think Press チームの Spur Conversation が受賞していました。質問形式のプロンプトを提供することでコメントを促進するというプラグインだそうです。

Best of WordCamp NYC

Ignite トークは、1日目の内容の中から人気があったものをダイジェストで話してもらうという選び方で、8トラックの中から少しずつ味わうことができるようになっていました。たくさんあってすべては紹介できませんが、印象に残っているものをいくつかご紹介。

P2 1.1 デモ
Twitter ライクなカンバセーション型ブログを作るテーマ、P2 の作者 Noel による次バージョンの紹介。カスタムタクソノミーを使って@返信のページを作ったり、post type を使って「引用」「リンク」などの違った種類の投稿をそれぞれスタイリングしたり、WordPress にすでにある機能を活用して作るテーマのお手本となっていると思います。近いうちに公開されるとのこと。
Elastic テーマ
WYSIWYG でレイアウトを決められるテーマ、Elastic もこれから期待できそうなもののひとつ。「設定オプションがあるテーマがあるけど、自由度が足りない。使い方が分かりにくい」という考えから、ドラッグ&ドロップでテーマのコンテンツ配置を決められる機能がついています。
BuddyPress で作るハイパーローカルジャーナリズムサイト
ハイパーローカルというのは、ローカルを超えたさらに狭い地域のこと。日本で言えばみんなの経済新聞がやっていることや、オフラインの地域フリーペーパーとか。コミュニティ性が高いので、BuddyPress を使って会員がつながれるサイトにすることでさらに効果が上がるという話でした。スライド: Hyperlocal Journalism, Meet BuddyPress
CMS としての WordPress
WordPress ベースの CMS フレームワーク、Pods の開発者のプレゼン。このプラグインを使わなかったとしても、同じタイプのサイトを作る機会が多い人は自分なりの機能セットをパッケージ化して再利用していくというプロセスが参考になると思います。最後にはバンジョーを弾いて「WordPress as a CMS」という題の歌(その YouTube 動画)も歌っていました(笑)

他にもチャイルドテーマのカスタマイズデモ、大学の校内新聞を WordPress で作り変えた例、After the Deadline / Intense Debate / BuddyPress 開発者たちのプレゼン、セキュリティの話題など、多岐に渡ったトピックが少しずつ楽しめて良かったです。

2.9 プレビュー

マーク・ジャクィスによる2.9の新機能紹介。2.9 の新機能については少し前にブログに書いたので、そちらも見ていただければと思います。マークが機能を一個ずつ発表する度に拍手が起こって、開発者に向けての感謝の気持ちと期待感が客席からしっかり伝わってきました。

マット・マレンウェッグ Q&A

イベントの締めには WordPress 創始者マットがステージに。「去年の WordCamp では質問が多すぎてスピーチが2時間半くらいになったので、スピーチは削って質疑応答だけにした」とのこと。次から次に質問者がマイクの前に並びマットに疑問を投げかけますが、何を聞いてもそれにただ答えるだけではなくて、幅広い分野の人が興味深く聞ける内容を付け足したりしてました。

たくさん質問が出たしメモを取ったりはしていないのですが、思い出せるものだけ書いてみます。

bbPress は最近動きがないけどどうなるの?
WordPress と bbPress をうまくつなげる役割を果たしてくれる BuddyPress が成熟してきたことで、bbPress に興味を持つ人や貢献してくれる人が増えてくるのではないかなと思う。
WordPress 3.0 はどんなものになる?
2.9 の次のバージョンというだけ。MU との統合はあるはず、でも淡々とアップグレードを続けてそうなるので 3.0 だからすごく変わるという考え方はしていない。
有料 GPL テーマを買って手を加え、無料でダウンロードできるようにしている Premium Mod についてどう思う?
ルール的には問題ないとはいえるけど、個人的に今のところは賛成でもないし反対でもなく中立的に見ている。どういうアプローチが長期的な結果としてコミュニティに最も良い影響(イノベーションの促進、質の高いテーマの充実)を及ぼすのか、引き続き考えていきたい。
使っているプラグインでおすすめは?
Redirection(リダイレクトをしたり404エラーを発見してくれる)、Matt’s Community Tags(写真に読者がタグづけできる)
WordPress を使うことに不安を持っている会社の上司を説得するには?
作ったデモサイトや、似た業種やサイトの内容で WordPress 使っているところの例を出して、実際に見たり触ったりしてもらうのが良いのでは。ショーケースパブリッシャーブログにも良い例がたくさんある。
WordPress をインストールするのは初心者にはやっぱり難しい。何かアドバイスは?
ワンクリックインストールができるホスティングサービスを利用したり、WordPress.tv の動画を見ては。でもやっぱり直接誰かに教えてもらうのも大事なので、うまく助け合いができる仕組みを作っていくのは今後の課題。

また思い出すかもしれませんがとりあえずこのへんで。

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WordCamp NYC に行ってきました(Day 1)

週末、ニューヨークで行われた WordCamp NYC に行ってきました。2日開催・700人以上の参加者という過去最大規模の WordCamp だったそうです。Automattic からも運営ボランティア、スピーカー、参加者として合計20名以上が参加していて、会社のミニ合宿をまたやっているような気分でもありました。それから WordCamp Kyoto のスポンサー&スピーカーなどとしても参加してくださったヌーラボ/Cacoo チームの皆さん、CakePHP のリーダー安藤さん、「世界を巡るFool on the web」の美谷さん、Meetup.com で働いている溝端さんなども巻き込んで、普段一緒に集まるような機会がない人たちとNYで一同に会うことができたのも面白かったです。

WordPress Community in Japan

8つというすごい数のマルチトラック・セッションがぎっしり詰まった1日目。私のプレゼンは「オープンソーストラック」として分類されていました。朝イチだったのもあるし「日本の WordPress コミュニティ」というかなりニッチな内容だったので、かなり小さなグループでした。

日本国外の WordCamp で日本のことを紹介できたのは小さな一歩とはいえ前進ではありますが、やっぱり日本だけではなくて他のコミュニティからのインプットも得て WordPres の国際的な側面をまとめたりしたほうが興味を持ってもらえるのだろうという気がしました。今回はリクエストに基づいてのトピック設定でしたが、今後もしまた機会があればそのへんも頭に入れておこうと思います。

Lost in Translation: i18n and WordPress

Zé Fontainhas私の次に同じ部屋でプレゼンをしたのは、Automattic で私と同じように英語以外の言語圏を担当している Zé Fontainhas(「ゼー」と読む)。5カ国語を操る彼は、今回ポルトガルから WordCamp のために NY にやってきていました。

プレゼン自体は WordPress の i18n の仕組みの軽い紹介というかんじでしたが、関連した話なら何でもどうぞ、みんなで話しましょう!と、2/3くらいの時間を取ってディスカッションモードとなりました。

オンラインでコラボレーション翻訳をするためのツール、GlotPress プロジェクトの紹介などもありましたが、「まだまだ完成とはいえないし、協力が必要」というのが現状ではあります。でもここに注がれた労力が身を結び、少ない時間で完成度の高いものができるようになればと期待しています。

スライド: Lost in Translation: WordPress and i18n

Learn how BuddyPress, WordPressMU, Google Translations and Crowdsourcing

さらに次には Mojofiti というサービスを最近公開した Dennis Wakabayashi 氏のプレゼン。WordPress + BuddyPress + Transposh + Google Translate という組み合わせで価格、スピード、品質ともにバランスの取れたコンテンツ翻訳を提供することを目的にしたプロジェクトの紹介でした。こちらについては近々デモを見せてもらう予定なので、最近色々と出ている他の翻訳系サービスとも比べてみようと思います。

YouTube 動画: Dennis Wakabayashi @ Wordcamp NYC

Beyond Sharing – Open Source Design

午前中はすべて国際化関係の話?と思いきや、次に出てきたのは「オープンソースデザイン」という話題。Mushon Zer-Aviv 氏は学校の先生というだけあってアカデミック寄りな内容でした。オープンソースというコンセプトをプログラミングだけじゃなくて、デザインプロセスに活用するためのヒントが紹介されていましたが、デザイン(ここではプロダクトデザイン、ビジュアルデザインといった範囲)プロジェクトに限らず活用できそうなものでした。

ひとことで言えば「オープンに共有することと、良いリーダーが力を発揮すること」ということだと思うんですが、他にも「チームの信頼関係を高める」とかいった経験に基づいたヒントが客席からも出ていました。Mushon の関わっている ShiftSpace.org というサイトもおもしろそうです。

スライド・ブログ記事: Beyond Sharing: “Open Source Design” / Wordcamp NYC

Better Together: Lessons in Community from Mozilla

お昼を食べて、午後からは Automattic のユーザー拡大担当として8月から働き始めた Paul Kim が登場。Paul は Adobe や Mozilla でソフトウェアの広報、マーケティングをしてきた経歴を持つのですが、彼の深く関わった Firefox のキャンペーンや Mozilla 組織の協業スタイルの話をしてくれました。

オープンソースコミュニティと非営利団体、そして会社組織という形態をうまく運営して成長していく彼らのやり方には WordPress をはじめとして他の OSS でも学ぶ所が多いと思います。これから彼は WordPress.com などの Automattic プロジェクトはもちろん、WordPress.org にも関わっていくことになると思うのですが、いままで個人個人がばらばらに WordPress を応援してきた形態をまとめ上げてくれるはず。

このセッションの最後の方では、WordPress プロジェクトがもっと良くなるにはどうしたらいいだろうか?というディスカッションになったのですが、WP Tavern の Jeff Chandler が「もっとコミュニティの声を聞いて欲しい」「関連情報が分散しすぎて分かりにくいのは大きな問題」など、かなり熱い感じで訴えかけていたのが印象的でした。

ジーニアスバー、Cacoo デモ、アフターパーティ

名札午後はそのあと「ジーニアスバー」ということで、(アップルストアの対面サポートのような)ユーザーの質問に答える場でボランティアをするために待機していました。でもそんなに忙しくなかったので、主に Cacoo の即席ブースの応援をしたりしていました。2台のパソコンを使って同時編集するデモを行っていましたが、「サイトに入れてみてレビューを書こうかな?」とか、「作っているプラグインのドキュメンテーションに使えるかも」とか、なかなか好反応のようでした。

今回の WordCamp では公式なアフターパーティ(懇親会)はなかったのですが、近くのバーの貸し切り予約がされていて、行きたい人は行けるというスタイルでした。私も顔を出しましたが、メディア系・広告系の仕事に就いている人などとWordPress のコンテンツローカリゼーションの話などをもっとすることができて面白かったです。

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